多摩区版 掲載号:2017年5月5日号
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「臨床化粧療法士」として活動し、一般社団法人を先月設立した河村 しおりさん高津区在住 38歳

生きる力、化粧で再び

 ○…化粧を通じて高齢者が自信を取り戻し、生活の質向上をめざす「化粧療法」。そこに「自分でメイクする」というリハビリ要素を加え、さらに、若くても病気や手術で外見に悩みを抱える人の傷やアザをカバーするメイクレッスンなど、みずから商標登録した「臨床化粧療法士」として市内を中心に活動する。

 ○…明るい笑顔あふれる様子からは想像しがたいが、難病特定疾患に指定されるSLE(全身性エリテマトーデス)を抱え、毎日薬を服用している。全国で6〜10万人程度の患者がいるとされ、特に若い女性の発症が多い病気。20代前半で発症し、当時は毎日高熱や体中の痛み、皮膚の発疹、出血で苦しむ闘病生活を送った。退院後も治療で使用した大量のステロイドの副作用で髪が抜けたり、脂肪がつきやすくなる恐怖心から摂食障害を併発するなど容姿を直撃し、「20代を闘病で失った」と振り返る。

 ○…しかし、「いつか社会復帰したい」という気持ちを持ち続け、「まずは身なりから」とメイクに挑戦。でも、手が震えて眉をまっすぐ描くことすらできない。負けず嫌いの性格で必死に練習を重ね、「普通に働いて、日々の生活を楽しめるようになりたい」という目標を叶えた頃に友人から美容業界で働かないかと持ちかけられた。そして、各地の理・美容室を営業で回る中で病気や老化で外見に悩む女性たちの話を聞き、「私の経験が助けになるのでは」と強く思うようになった。

 ○…そこからこれまでの経験を生かし、「化粧療法士」となるために研鑽を積み、資格を取得。4月には一般社団法人日本臨床化粧療法士協会を設立し、代表理事を務める。「お化粧の力を一人でも多くの方に体感してほしい」と普及に力を入れる。「病気になってよかったとは言えないけれど、病気にならなかったら今の自分はなかった。自分を支えてくれた方々への恩返しとして、これからは私が元気を届けていきたい」

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