昔の友は、今も友――。川崎市立菅小学校の卒業生が5月16日、80歳の傘寿と当時担任教諭だった石井絹子さん(99)の白寿を祝う「祝賀の集い」をかまど本店(高津区久地)で開催し、22人が出席した。
集いを主催したのは「菅小二四会」(濃沼晴治会長)。1950年に同校を卒業した1組と2組の2クラス75人が所属し、これまで70歳の古希や77歳の喜寿などを祝うため、節目ごとに集い教諭と共に祝ってきた。2007年の第1回目の開催から、今回で5回目となる。
濃沼会長は「当時の先生と生徒が白寿と傘寿を同時に迎えるのは珍しい。健康な体があるからこそできること」と感慨深げ。
1950年代の多摩区の世帯数は約7700世帯(資料「川崎市の人口)より)。自然が豊富で、寿福寺(菅仙谷)の裏山に植物を観察に行ったり、多摩川の河川敷に石の勉強に行ったりと、よく授業として学外に出かけていたという。そんな生徒たちを石井さんは「いい子たちでしたけど、よく叱っていたような気がする。いたずら好きでじっとしていないから」と振り返り、「今も皆さんと食事ができることが嬉しい」と微笑んだ。
参加した上原亮三さん(79)は定年退職後から地元の友達と会うようになったという。「いいことも悪いことも皆知っているから、顔を見ているだけで懐かしい。よく皆、頑張ってきたなと感じる」と上原さん。
濃沼会長は「友達はお金じゃ買えない。私の財産。毎回、感謝の気持ちを込めて開催している」と意義を語った。
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