川崎市が昨年4月から募集していた市内横断歩道橋(連絡通路)のネーミングライツ(命名権)パートナーに2社が決定。今月1日から標示が始まった。
ネーミングライツは、公共施設に法人名や商品ブランド名などの愛称を付けることができる権利。長期的な財源確保ができる行政に対し、スポンサーは社名等の露出による宣伝効果が得られるとして、スポーツ競技場などで多く採用され、対象施設も増えている。
川崎市は道路施設の維持管理等の財源確保を目的に、昨年から横断歩道橋の命名権を販売。当初は川崎区1カ所、中原区2カ所について、1橋あたり年額30万円以上、標示期間2年以上を基本条件として、同年4月1日から契約法人を募ったが、募集期間の5月末までに申し込みはなかった。市は「3カ所の場所的なものと契約料のバランスが企業側にとって魅力あるものではなかったのでは」と分析。契約条件の変更はせず、対象の歩道橋を増やして随時募集にしたところ、今回の契約に至った。
下平間歩道橋(幸区)の命名権10年間を医療法人光耀会菊地眼科クリニック、高津小学校前歩道橋(高津区)の命名権2年間を(株)ストーンズが契約。いずれも契約金額は年額30万円。契約した(株)ストーンズの細山勝紀社長は「自社が展開するエリアの中心部にあるため、認知度を上げるのに最適と思ったことと、川崎市初の取り組みなので協力したいという気持ちもあり、決定した」と話す。
市は現在も7区で20カ所以上の募集をしており、今後も対象を拡充していく。
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