公共施設等の涼しい場所を共有し、省エネや節電、地球温暖化の防止につなげる「クールシェア」。川崎市では、東京、神奈川、横浜などの九都県市合同の取り組みとして、3年前からクールシェアを推進している。
クールシェアは家庭でのエアコンによる電力消費を減らすため、東日本大震災直後に世田谷区の一部でスタート。同事務局が2012年に環境省との連携を始めたことをきっかけに全国へ広まった。昨年までに全国で1万2千カ所以上が「クールシェアスポット」に登録され、今年もウェブサイト上の地図で随時新しい情報が更新されている。
多摩区内では9カ所が同地点に登録されている(8月9日時点)。そのうちの一つ、生田緑地の担当者は「実際に森林は街中とは温度が違う。噴水で水遊びをして涼む家族連れも多い」と話す。作品管理で空調が整う岡本太郎美術館や、構造面で温度調整に優れた古民家が残る日本民家園も涼める場となっている。
また、区では取り組みの初年度から「クールシェア推進事業」を設立し、市民館の市民ギャラリーを「クールシェアルーム」として開放している。中学生以上の市民を対象に、読書や自習などに利用できる場として座席を提供。平均で1日のべ10人程度、多い日には20人以上の利用があるという。区担当者は「例年夏は展示会等の予約が少なく、空きを有効活用するために始めた。来年以降も予約状況によっては継続したい」と話す。今年は9月6日まで実施(8月21日を除く)。
熱中症搬送昨年比41人増
熱中症対策としての役割もあるクールシェア。多摩消防署によると、市内の熱中症による救急搬送人数は8月6日時点で208人。昨年同日の167人に比べて41人増加している。特に7月に入って急増し、同月だけで156件の搬送があった。同署は「空梅雨で暑い日が続いたことが影響したのでは」と推測する。
また、搬送者のうち4割が65歳以上。その3人に1人は室内生活中に熱中症になっているという。同署では「屋内でも十分注意が必要。エアコン等で温度調整をし、水分や塩分をとって対策を」と呼びかけている。
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