新春区長インタビュー "成熟された中原区"を目指して コミュニティ、環境、タウンスポーツ…区の魅力を活かす
新年を迎え、本紙では小野寺京子区長にインタビューを行った。就任1年目となった区長は、昨年の振返り、今年の抱負などについて語った。
(聞き手/本紙中原区版編集長 有賀友彦)
−区長に就任して一年目の昨年、振り返っていかがでしたか?
区長 小杉地区の再開発や横須賀線武蔵小杉駅の開業、人口が増加するなか地域と行政を結ぶ新しい催しなど、活気に溢れた一年でした。その中で特に感じたのは、中原区は新しい息吹を感じる街だということ。ハード面の変化とともに新たな街づくりが要求される中で、区民の皆さんも大変協力的であることが実感できて嬉しかったですね。区の職員もアイデアを出してしっかり取り組んでくれました。個人的にも、いろいろな方と出会え、人の輪が広がり満足しています。中原区全体が前を向いている時期に区長を務めさせて頂き光栄です。非常にやりがいを感じた一年でした。
−特に重点を置いて取り組んだ施策は何ですか?
一つは、小杉の再開発地域を中心とした「コミュニティづくり」です。すでに管理組合や有志の方でコミュニティを築かれているマンションもありますが、多くは新しく住まわれた方ばかりで一からのスタート。情報もなかなか届かず、人の繋がりもまだ薄い中で、住民の方と警察・消防を含めた行政とが直接意見を交し合うシンポジウムや防災訓練や講習会などを開催し、交流を図ることができました。子育て中のママさんも多く、和やかな雰囲気で悩みなど共有される良い機会になったかと思います。また昨年末には、大型集合住宅住民組織支援事業の一環として、マンション住民のための「地域デビュー講座」を行い、ロビーコンサートを盛り込むなどコミュニティ作りのお手伝いをすることができました。これについては来年度も実施していく予定です。
二つ目は、環境への取組みです。「中原区STOP!ヒートアイランド事業」として、“環境楽習会”と銘打ち、月に一度のペースで区民の皆さんが身近なエコについて考え交流できる場づくりとして「中原区エコカフェ」を行って参りました。ゴーヤーの栽培、等々力や多摩川などの自然の周知など、かなり浸透してきているのではないでしょうか。これも来年度は、小中学校などと連携を取り、さらに取り組みを広げていきたいと思います。
−区の魅力の一つ、ホームタウンスポーツにも力を入れていくとか
中原区には、川崎フロンターレのほか、富士通フロンティアーズ、富士通レッドウェーブ、NECレッドロケッツなど4つのチームがあります。来年度はこの財産を活かし、「親子サッカードリーム教室」など、子どもたちが憧れの選手と接する機会を設け、技術指導だけでなく、心を育て、夢を持たせ、生き方を学んでもらえるような企画を考えていきたいと思います。
−最後に今年の抱負をお聞かせ下さい
今年は、昨年川崎市が発表した「川崎再生フロンティアプラン第3期実行計画」を具現化する年です。例えば、“虹の架け橋プラン”として、各地域での子育てサロンで高齢者と子育てママとの交流を推進することも一つです。また、羽田空港の国際化などで人の流れも変わってくるはずです。ぜひ立ち寄ってもらえるような中原区の魅力を更に発信していきたいと思います。
人口増による待機児童や学校の教室不足、治安の不安など課題もあるかと思いますが、人が増えることは街が活気づくということ。官民が一体となって、前を向き、新しいモノばかり見るのではなく、古き良きモノ、中原街道や二ヶ領用水などの歴史を伝えていくことも大切です。様々な視点を持ち、中原区という街を成熟させていきたいと思います。
−ありがとうございました
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4月19日
4月12日