熱中症搬送数 昨年同時期の4倍 高齢者が半数超
熱中症による救急搬送数が全国的に増えているが、川崎市内でも今月18日現在で141件と昨年同時期の35件と比べ既に4倍以上になっている。節電の意識から暑さを我慢する傾向も懸念され、特に高齢者の搬送が半数近くを占めていることから、川崎市消防局では注意を呼びかけている。
◆ ◆ ◆ ◆
川崎市消防局救急課によると、熱中症による市内の救急搬送件数は、最高気温が30度を超えた6月22日から増え始めたという。特に最高気温が猛暑日に近い34度を記録した6月29日と30日(32度)の2日間は合わせて22人が搬送されている。7月に入ってからも最高気温が30度を超える日が続き、1日5、6人ペースで搬送されている。
区別でみると、川崎区40件、多摩区25件、中原区23件、高津区19件、幸区15件、宮前区11件、麻生区8件で、中原区は市内で3番目に救急搬送数が多くなっている。
屋内での発症も
年齢でみると、60歳以上が78人と半数以上を占めている。さらに141件中、屋内で発症して搬送されたのは64件で、このうち60歳以上が42件あった。
市消防局救急課の担当者は「全体としては屋外での作業や運動中に発症しているケースが多いが、屋内での発症に関して今年は節電ムードが広がっているため、エアコンや扇風機の使用を控えていることも原因のひとつとして考えられる。特に高齢の方は体力や新陳代謝が弱くなっているので、過度な我慢をせずにしっかりと暑さ対策をとってほしい」と市民に呼びかけている。
昨夏は梅雨明けした7月中旬以降、記録的な猛暑が続いた。5ヵ月間で熱中症による搬送数は411件で、60歳以上が169件だった。
今後も厳しい暑さが続くと予想されることから市消防局ではホームページ等を通じて「こまめな水分や塩分の補給、充分な休息をとる、気温が高い時間帯の外出や運動を控える」など注意喚起している。
|
|
|
|
|
|
4月19日
4月12日