東日本大震災の津波などで汚れたり破損した写真を洗浄し返却する活動が、区内宮内在住の小林郁子さんら約20人の手で行われている。7月から区内で活動を始め、ダンボール10箱以上の写真を復元してきた。
小林さんは4月に知人らと被災地に支援物資などを運びに行った際、写真洗浄のボランティアがあることを知った。
そこで「放っておくと腐敗が進み、個人の所有物なので破棄もできない」という現地の人の声を聞き、「自分でも何かできないか」とボランティアに加わった。「写真はお金に変えられない財産。家族の思い出や街の光景など、持ち主にいい形で返してあげたい」との思いで活動を続け、これまで10回以上現地に足を運び作業をしてきた。
7月からは、区内小杉町で知人の店舗の一室を借り活動を実施。現地の人と連携を取り、8月までは気仙沼市、現在は、名取市閖上(ゆりあげ)から送られてきた写真の作業にあたっている。
送られてきた写真は一枚一枚手作業で拭きスキャナーでスキャンした後、洗浄し乾かしてアルバムに入れている。写真を焼いたCDも同封し、被災地に返却をしている。
写真の多くはバクテリアやカビで損傷しているため、マスクとゴム手袋などを着け取り組んでいる。これまでに復元した写真はダンボール10箱以上、数万枚にも上る。
「できる限り活動を続けたい。ほんの1時間でも構わないので、参加していただければ。見にくるだけでも大丈夫」と小林さん。ともに活動してくれる人を募集している。
問合せは武蔵小杉さかい歯科医院写真洗浄ボランティア(【携帯電話】090・4549・6951小林さん)まで。
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