2カ月の奇跡、決勝へ 橘高校定時制 軟式野球部
市立橘高校の定時制軟式野球部(部員16人)が6月29日(日)に行われる全国高等学校定時制通信制軟式野球選手権大会神奈川県予選の決勝戦に出場する。中島克己監督は「いつも通りのことをしっかりとやり、楽しんで試合に臨みたい」と話す。
橘高校定時制の野球部が本格的に活動を始めたのは2カ月前。廃部した18年前から、年月を経ての復活だ。高津高校定時制軟式野球部で5年間監督を務めていた中島教諭が転任してきたことが再結成のきっかけとなった。キャプテンの村上恵海さん(3年)は「4月の対面式で先生の話を聞いて野球をやりたいという気持ちが湧きあがった。もともと小中学校でやっていたので心のどこかでくすぶっていたと思う」と振り返る。メンバーらは全員、休日練習や他校との練習試合など本格的に野球に取り組むようになった。予算が厳しい中100円で仕入れた帽子1つ1つにマネージャーがマークを付け、18年前のユニホームを引っ張り出し参加した県予選で決勝まで駒を進めた。中島監督は「長年定時制の監督をやっていたので、この大会がそんなに簡単なものではないのはわかっている。メンバーの、『野球をやりたい』というひたむきな気持ちが次へとつながったのだと思う。私も彼らに『野球のおもしろさ』を今改めて教えてもらっている」と話す。
決勝戦は6月29日戸塚高校定時制と
同大会は来年卒業を迎える最終学年の生徒にとって、全国へとつながる最後の大会だ。3回戦を勝ち抜き、決勝は強豪戸塚高校定時制軟式野球部と対戦する。
村上さんは、「強豪とアウェイでの対決になるけれど、そこで活躍できるように頑張りたい」と意気込む。また、中島監督は決勝戦について「ここまで来れたことを奇跡と言われることも多いが、部員たちは奇跡を起こすだけの準備をしてきた。決勝は自分たちの野球を楽しんでできれば。また、私たちが試合に出場できるのは周囲のご理解と支えがあってこそ。その感謝の気持ちを伝えられるような試合にしたい」と話す。
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4月12日