市政報告 川崎市動物愛護センター整備における基本方針について 川崎市議会議員 松原しげふみ
本市では他都市に先がけて昭和48年に動物愛護を基本理念とした条例を制定し、翌年には「川崎市飼い犬管理センター」が開設され、動物行政に取り組んできました。平成12年には新たに「川崎市動物の愛護及び管理に関する条例」を制定し、動物行政を進めてきました。平成22年には「動物愛護センター建設に関する請願」が提出され、同年6月に採択となり、再編整備に向けた検討が始まりました。私は平成24年12月の市議会第4回定例会に於いて、動物愛護の観点から殺処分について質問を致しました。その質問の概要は「センターの資料によると犬猫の引き取り状況は改善されているがセンターに収容されながら収容期間が満了し、幾つかの理由で譲渡できないと判断された動物や管理が困難な離乳前の子猫や、苦痛を伴ない負傷している動物等については獣医師の判断で炭酸ガスの吸入、または麻酔薬により処分されている。動物の殺処分は環境省の動物の殺処分方法に関する指針では出来る限り動物に苦痛を与えない方法をとることが示されている。殺処分機に入れられ約10分間で完了するとのことだが、二酸化炭素が充満し犬猫は呼吸ができなくなり体が動かなくなる。犬猫は確実に苦しむ。殺処分というと安楽死のように感じるが殺処分の時間が近づくと犬猫たちは部屋の端っこに固まっている。自分たちに何かが起こることがわかっている。このような状況もあると聞いているが健康福祉局長に動物愛護の観点から殺処分とその後の扱いについての見解を伺いたい」との私の質問に対し、局長は「センターに収容された動物については愛護団体やボランティアなど市民の協力で新しい飼い主へ譲渡が進められ、処分される動物は年々減少している。今後も動物の愛護と生命尊重のさらなる啓発と殺処分削除に向け努力が必要であると考えている。死亡後の扱いについては丁寧に取り扱っているが―略―動物愛護の観点から必ずしも最善でない面もある」との答弁でした。
その後、担当局の並々ならぬ努力があり、平成25年度には犬の殺処分はゼロを達成することができました。しかし猫については譲渡率が上がったに留まっています。今回これらの課題に対応し、動物行政をさらに推進するため、新たな動物愛護センターが整備される運びとなりました。
新たなセンターは上平間にある公用地の一部を有効利用するものであり、整備の基本的な方向性は、市民に親しみやすく、周辺の生活環境と調和する環境にやさしい施設とし、参加・協働による取り組みを推進すると共に災害時等にも適切な対応ができる施設となるよう整備が進められます。開設は平成30年度の予定であります。動物たちの「いのちをつなぐ場」となることを願っています。
松原しげふみ事務所
中原区新城5-2-3
TEL:044-751-8855
|
|
|
|
|
|
4月19日
4月12日