住民が多摩川の築堤工事の早期実現を求め、神奈川県に直訴した「アミガサ事件」。この足跡をたどるイベントが11月12日(木)に開催される。主催するのは「アミガサ事件100年の会」。事件の史実を後世に伝えることが目的だ。
アミガサ事件とは1914年、度重なる多摩川の氾濫に苦しんでいた流域の御幸村、日吉村、住吉・町田村(現在の中原区・幸区・鶴見区周辺)の住民500人以上が集まり、互いの目印としてアミガサを被り、県庁へ直訴に赴いた事件。その後、当時の神奈川県知事だった有吉忠一氏の判断で治水工事が進められた。
この事件を後世に伝えようと活動している「アミガサ事件100年の会」では、活動の一環として事件の足跡をたどるイベントを11月12日(木)に開催する。同会会員でかわさき市民アカデミー講師として地域史を研究する関崎益男氏らがガイドを務め、当時の有吉県知事が国からの許可を得ないまま工事を進めた「有吉堤」や、昨年100年の記念碑が建立された八幡大神を見学する他、アミガサ事件をはじめ地域の会合の場として親しまれてきた無量寺の住職が当時の様子や生活ぶりなどについて講演する。
アミガサ事件100年の会事務局で発起人の織戸美紀世さんは「先月に鬼怒川が決壊し多くの犠牲が出たが、この地域周辺でも過去に何度も多摩川の洪水や出水に悩まされてきた歴史がある。最近、新しい住人の方が増える中、この事件を知る人は少ない。後世に語り継いでいくためにも、ぜひ多くの方にご参加いただき学んでもらえれば」と話している。イベントは午前10時から12時頃まで、小雨決行。定員になり次第締切。
申込み・問合せは、【電話】080・6531・7589(織戸さん)へ。
中原区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|