川崎市新店舗表彰 大賞に「魚夏(うおなつ)」、優秀賞に「響氣(ひびき)」 商店街活性への取組みも評価
市内商店街の空き店舗などを活用し、新たに開業した店舗を表彰する「第1回いらっしゃい!商店街のNewShop」。全15店舗の応募の中から、大賞に「魚夏」(医大通り商栄会)、優秀賞に「響氣」(モトスミ・オズ通り商店街)が選ばれた。
川崎市商店街連合会に加入する店舗は年々減少し、2004年の6412件から2013年には4330件にまで落ち込み、10年間で2082件減っている。後継者不足やチェーン店が増えたことなどが主な要因とみられている。
そんな中、川崎市では2003年から空き店舗の解消や創業支援などを目的とした事業を進めてきた。今回の表彰もその一環だ。過去3年以内に開業した店舗を対象に、魅力ある経営や商店街振興の模範となる商業者を表彰し、商業の活性や空き店舗解消などに繋げようというもの。
第1回となる今回の応募総数は全15店舗で、中小企業診断士や金融機関ら審査員により5店舗が選ばれ、3月18日に表彰式が行われた。受賞者に報奨金や賞状などを手渡した福田市長は「商店街を取り巻く昨今の状況は厳しいと思うが、皆さんの活気が商店街全体に広がり、盛り上がっていくことに期待したい」とエールを送った。
ママとシニアに優しい「まちの魚屋」へ
大賞を受賞した『魚夏』は、2013年5月に創業した鮮魚店。上島悟代表はスーパーで14年間務めた後、44歳で独立。毎朝市場に出向き、約200種類の鮮魚や加工品、惣菜などを並べている。また、新丸子商店街が進める「ママとシニアに優しい・まるこやさしズム21」の活動にも参加し、調理のアドバイスや、車イス・ベビーカーでも買い物しやすい店づくりに取り組む姿勢も高く評価された。上島代表は「近年は温暖化の影響で魚の捕獲量が全体的に減っている。それでも知恵を絞って商売していき、″まちの魚屋さん”と呼んでもらえるよう頑張っていきたい」とコメントした。
商店街も支える鍼灸院
優秀賞に選ばれた『響氣』は2014年2月に開院した鍼灸院。新村慶太代表は前職が予備校職員という異色の経歴ながらも、鍼灸資格を取得しこだわりのサービスを提供している。また、オズ通り商店街の理事を務めながら、業種の異なる飲食店に特化したイベントを企画するなど、商店街振興にも精力的に活動している点が認められた。新村代表は「お客様とコミュニケーションを図っていくのはもちろん、地域の人と人とを結ぶ役割にも力を注いできた。この受賞を励みに、より地域を盛り上げていきたい」と語った。
なお、奨励賞には「Pizzeria Bar Quale」(高津区)、「Ti-da Bar」(多摩区)、「炭火焼鳥 縁家」(幸区)の3店舗が選ばれた。
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3月29日
3月22日