4月に中原図書館の館長に就任した 岡野 正志さん 横浜市在住 54歳
本との出会い、再会を導く
○…人のためになる仕事がしたい。この思いから川崎市に入庁した。入庁して約30年。その3分の1が図書館での勤務。司書として、移転作業の際は経理として、長きにわたり中原図書館を見守ってきた。誠実に着々と仕事をこなす姿勢が認められ、今年の春、館長に就任。責任は大きいが大事な役割だと感じているという。「現在は開館時間も長くなったことによってビジネスマンや学生など今まで利用していなかった人も図書館に来てくれるようになった。これからは自動予約サービスの最適な運用、スタッフの専門性の強化に力を入れていきたい」と誰もが快適に利用できる図書館づくりを目指す。
○…司書の魅力は本との再会や出会いが導けること。「幼いころに読んだ本はずっと心に残っている。そういった思い出の本やこれから知りたいことの手助けができる」と話す。ある時、利用者から「子どもの頃に好きだった本があるのだが名前がわからない」と相談された。「ライオン」「冬の景色」などというキーワードからその本は『ナルニア国物語』だと探し出せたことが嬉しかった。その背景には相当な読書量があった。それもそのはず、幼いころから本の虫だった。
○…今も本のない人生は考えられない。「本を読むことで他人の人生を体感することが出来る。一冊読み通すことで自信につながり、人生が豊かになる」と熱く語る。好きな作家は数多いがその中でも思い入れが強いのは村上春樹。「人間の本質をシンプルに伝えている。それなのに人によって多様な解釈ができる。そこが魅力」と話す。
○…フロンターレのファンでJ2の時代からアウェイ戦の応援にも駆けつけていた。「最近は行けていないがそろそろ応援に行きたい」と話す。図書館では選手たちが選ぶお勧め図書紹介コーナーも設置。「様々な工夫を凝らしながら皆さんに満足してもらえる図書館づくりをしていきたい」
|
|
|
|
|
|
4月19日
4月12日