大規模再開発に伴い、急速に都市化が進む武蔵小杉駅周辺地域。中原区は同地域のコミュニティ形成における将来的な課題に対し、地域一体となって取り組むための指針となる「コスギ・コミュニティビジョン2040」をこのほど公表した。
同ビジョンは地域の関係者や学識者による「武蔵小杉駅周辺地域連携推進会議」が策定したもの。区が2013年に立ち上げた同会議では、商店街や自治会、駅、エリアマネジメントなどの関係者らが街の課題を出し合い、今後のコミュニティ形成や新しい魅力づくりについて検討してきた。その中で出てきた「コミュニティの希薄」「町内会の運営困難」「高齢化問題」などの長期的な課題を受けて、取り組むべき行動指針を示すビジョンの策定を決めた。
今回のビジョンでは、武蔵小杉の理想的な2040年の姿を「希望のシナリオ」として示している。それは、マンション間のネットワークが形成され全国から注目される「こすぎライフ」、コミュニティで立ち上げ継承されてきた「こすぎ夏祭」や「コスギフェスタ」、環境への高い関心と保全活動、市民が創発した「コスギカルチャー」など、多彩な切り口から語られている。
ビジョンの最後には、この「希望のシナリオ」を実現させるために必要な課題解決を目的とし、主に行政が取り組んでいくアクションプロジェクトを提示。16年からの5カ年では、地域活動を支援する情報提供や避難所運営の促進、子育て情報発信等に先導的に取り組むという。
全体の指揮をとった法政大学人間環境学部の小島聡教授は「武蔵小杉という輝く都市が今後どうなるのかを考えることは次世代への責任。希望のシナリオは望ましくないシナリオを回避する努力で実現する」と話す。区担当者は「行政管理の公園や河川をイベント等で利用しやすくするなど、ビジョンに則って取り組んでいく」としている。
同ビジョンは区ホームページで閲覧可能。詳細・問合せは区地域振興課【電話】044・744・3282。
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