武蔵小杉地区の「ビル風」を研究しているプロジェクトチームが、調査を始めてから約2年経過することを受け、11月27日(日)に総合自治会館で「経過報告会」を開催する。調査では、最大瞬間風速19・2m/sを計測することもあった。
小杉周辺ではこれまで、樹木が倒れたり、転倒によりケガ人が出たりと、ビル風の影響と思われる被害が発生している。そのため、ビル建設当初の風環境評価と生活実感に乖離がないかなどの分析や、街を流れる風への認識を共有することなどを目的に、2年前に研究チームを発足。メンバーは、東京工芸大学の義江龍一郎さん、大妻女子大学の白澤多一さん、(株)風環境リサーチ代表の藤井邦雄さんら風を研究する専門家だ。
この調査には、約30人の区民もボランティアで参加。自由な時間にポケット型風速計を用い、日付・時刻・最大瞬間風速・平均風速・風に対する感想の5項目を記録。その中には、気象庁が転倒の危険や看板が外れるなど「強い風」に値する最大瞬間風速19・2m/sを計測するものもあった=表参照。こうした全てのデータを集計し風環境マップを作成、区民も閲覧できるようホームページ(www.kaze-map.org)でも公開している。
「傾向が見えてきた」風洞実験の報告も
11月27日(日)の報告会ではこれまでの調査結果や、小杉地区の模型で風の吹き方などを予測する風洞実験の結果なども報告する予定。義江さんは「2年間の調査で生活実感があるデータが揃い、小杉の風の傾向が見えてきた。日々の生活や街づくりに役立ててもらえれば」と話す。報告は午後2時から、定員先着50人で要事前予約。希望者は氏名・年齢を記入しメール(master@kaze-map.org)へ。
研究チームでは、調査を継続していくにあたり、新たな調査協力者も募集している。「調査していることを知らない人も多いと思う。風に関心ある人にぜひご協力いただきたい」と同チーム。ポケット型風速計の貸出は無料だが、iPhone専用取付のためユーザー対象。申込・詳細は前出のメールアドレスへ。
中原区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|