市政報告 障がいの有無に関係なく暮らしに希望あふれる街へ 川崎市議会議員 吉岡としすけ
いよいよ2020東京オリンピック・パラリンピックへ向け、具体的な動きが始まる年がやってきました。パラリンピックの成功へ市を挙げての取り組みが本格化します。
私はこれまで、障がいのある皆さんが日常生活だけでなく、スポーツや文化的な活動に参加できる環境の整備に取り組んできました。特に、車いすで利用できるトイレの整備を求めてきました。
世界標準のバリアフリーを
昨年秋、ロンドンオリンピック・パラリンピックを成功させた障がい者支援団体の皆さんが、東京オリンピック・パラリンピックキャンプ地としての川崎市の予定施設の調査に訪れました。本市としては初めての本格的バリアフリー施設の点検となりました。
この点検で、国内では標準的なバリアフリー施設である等々力アリーナや等々力陸上競技場などで多くの”ダメだし”がありました。トイレ問題ばかりではなく、場内・場外の移動経路や色彩の使い方、地域社会のあり方まで指摘があり、本市にとっては大変大きな収穫があったと考えます。
指摘を改善!最高のバリアフリー都市へ
これからの取組の課題は競技場の一層のバリアフリー化や競技人口の増加、心のバリアフリー化が大切になってくると考えます。幸いにも、昨年本市で初めて障がい者スポーツ団体が発足しました。多くの方々が障害の種別にとらわれず活躍されることを期待いたします。
一方、文化的な交流も進んでいます。先天性の全盲ながら、プロのピアニストとして活躍する辻井伸行氏に代表されるよう、音楽や芸術に活躍している方たちも多くおられます。このような皆さんの活躍こそ、今叫ばれている「心のバリアフリー」を、さらに進める原動力と最高のバリアフリー都市実現に向け大きく貢献するものと考えます。
障がいを持つ人たちを応援する社会の実現を
活躍されているお一人お一人のお話しを伺うと、活躍の陰にはご両親をはじめ、多くの支援者の皆さんがおられます。本市も傍観者ではなく積極的に支援者の立ち位置に進む必要があります。それこそが、イギリスの調査団の皆さんから指摘された「障がいを持っていてもいなくても快適に暮らせる社会づくりのスタート」だと考えます。
まずは、市内の環境改善です。地域の中で暮らす車いす利用者にとっても暮らしやすい街づくりが急がれます。この中でもトイレ問題は深刻で、どこが車いすで利用できるトイレかわかりません。欧米先進国では自治体が進める、「街中の車いすトイレ地図」つくりが盛んです。公共施設、商業施設、一般のお宅など、多様な協力を仰ぎ作成しています。
人口密集の中原区では特に重要
特に人口の密集している中原区では重要です。車いす利用者が安心して街歩きを楽しめる身の回りの取り組みを進めてまいります。
さらに、道路環境の整備も必要です。特に生活空間の周辺整備など課題は山積みです。本年は一歩ずつ実現に向け取り組んでまいります。
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4月19日
4月12日