富士通フロンティアーズヘッドコーチを務める 藤田 智(さとし)さん 下小田中在住 49歳
ポジティブ思考な名伯楽
○…アメリカンフットボールの新シーズンが始動した中、日本社会人選手権「ジャパンエックス(X)ボウル」と日本選手権「ライスボウル」の2大タイトルの連覇を見据える。今季は昨年の優勝メンバーのうち、9人が引退するが「挑戦に喜びを感じる」性格だけに「今年も新しい経験ができる」と前向きだ。4月下旬から始まるパールボウルは加入する10人の大学生の実力を見極める機会という。笑みを浮かべるのは、さしずめ、心待ちの表れといったところか。
○…母校・京都大学でコーチを務め、95年には日本一を経験。2005年にはアサヒ飲料クラブチャレンジャーズのヘッドコーチとしてチームを日本一に導いた。2005年から富士通フロンティアーズヘッドコーチに就任後は、3度のパールボウルの優勝などに導く。「名将」の呼び声も聞こえてきそうだが、現役でプレーした京大4年時には優勝を逃し、マスコミなどからバッシングを受けた。自身にとっては大きな挫折だが、指導者としての原点でもある。
○…主に試合を行う富士通スタジアム川崎について「非常に使いやすい」とお気に入りの様子。一体感のある応援も勇気づけられると感謝を口にする。最近は観客も増えてきているように感じるというが、「子ども連れの親子が楽しめるような会場にしていきたい」とも。「ひいてはアメフット人口が増え、レベルが上がることにつながる」と見識を披露する。
○…川崎市に住んで10年近く。多摩川はお気に入りのスポットだといい、ドライブでたまに気晴らしをする。妻、二男一女の5人家族の中に最近、新たな家族に甲斐犬が加わった。「なかなか言うことを聞いてくれない」と苦笑いをするが「思い通りいかないところが楽しみ。できないことがすぐできるようになったらつまらないでしょ」。挑戦に喜びを感じる性格が垣間見えた瞬間だった。
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3月22日
3月15日