11月上旬に行われた神奈川県高校駅伝大会で優勝を果たした法政大学第二高校(木月大町)。大会前、交通事故に遭ったエースの鎌田航生さん(3年)をチーム一丸で支え、12月24日に京都府で行われる全国大会(都大路)への出場権を勝ち取った。
法政二高は1区からトップに立つと、続く走者も力走を見せ、2時間11分40秒でゴールした。2年ぶりの優勝に主将の山本燎さんは「昨年は2位で悔しい思いをしたのでリベンジができて嬉しい。目標を掲げて全員が高い意識で練習してきた成果」と喜びを語った。
大会1カ月前に骨折
今大会の約1カ月前にアクシデントは起きた。エースの鎌田さんが帰宅途中に自宅付近で車にはねられ、足と顔を骨折する重傷を負った。陸上部顧問の野村忠信教諭も「出場は難しいと思った」と振り返る。
しかし、鎌田さんはリハビリに努めながら、出場の可能性にかけて「水泳や筋トレを続け、骨折した部位に負担をかけないように励んだ」という。大会3週間前には走り始め、1週間前には出場を決意した。
そんなエースの大会出場にかける思いに仲間も奮起した。「正直ヤバイと思った。みんなが(鎌田さんを)頼りすぎていたことがわかって、自分たちもしっかり気持ちを持てた」と山本主将は話す。
レースプランも変更した。これまでは距離が一番長い1区を鎌田さんに任せてきたが、負傷明けのエースをアンカーの7区に。1区から6区でアドバンテージを作って、アンカーにつなぐという作戦に出た。そのプランは見事に当たり、1分の貯金をつくるのに成功した。仲間の力走に鎌田さんは「優勝できたのは、みんなが頑張ってくれたおかげ。感謝しかない」と話す。
山本主将と鎌田さんは2年前の全国で41位に終わった悔しさを胸に、リベンジに燃える。山本主将は「1年の時は全国の雰囲気にのまれてしまったが、次こそは上位入賞を狙いたい」と意気込みをみせる。
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