振り込め詐欺 阻止件数 県内トップ 区内の金融機関で7件
振り込め詐欺を阻止したとして今月2日、JAセレサ川崎元住吉支店の山中芳己さんと川崎宮内郵便局の木村めぐみさんに感謝状が贈呈された。2ヵ月間で区内の金融機関職員が振り込め詐欺を阻止したのは7件。県内一の阻止件数となっている。
中原署によると神奈川県内では2月末現在、51件の振り込め詐欺が阻止されており、その中で中原区が7件と最も多い(昨年は年間で11件)。この7件は、68歳から90歳のいずれも女性が狙われていた。
中原署生活安全課では「対策として、振り込め詐欺の状況を知らせるFAXなどを金融機関に送っている。詐欺に対する金融機関職員の方々の意識も非常に高い」と話しており、新井雅之中原警察署長は「金融機関は振り込め詐欺を防止する最後の砦。うまく連携をとって阻止できたことは大変ありがたい」と感謝を口にした。
なお、県内で発生した振り込め詐欺被害は57件で約1億2600万円、中原署管内は2件約500万円という。
防犯指導員制度
振り込め詐欺では、被害者の大半が金融機関の窓口かATMで現金を引き出している。
チェックシートを使用
同署では金融機関と連携し、昨年「振り込め詐欺防犯指導員制度」を導入。区内の金融機関職員約100人を対象に講習会を開催し、振り込め詐欺の手口を紹介、不審な点があった場合の声かけ方法などを指導した。
参加者を防犯指導員として委嘱し、指導員証を交付した。警察のマークが入った指導員証には『振り込め防止三か条』として【1】携帯電話番号が変わった【2】直ぐにお金が必要【3】振込先が他人名義、と書かれており、山中さんも委嘱されている。
今回詐欺を阻止した山中さんと木村さんはともに、親族を装った電話を受け現金を引き出しにきた高齢の女性に対し、声かけを実施。詳しく理由を尋ねるなどしたところ、不審な点が多かったことから、粘り強い説得と迅速な警察への通報で詐欺を阻止した。
二人は局や銀行で作成した振り込め詐欺のチェックシートを使用。シートには「最近電話番号が変わったという連絡があったか」「今日中に振り込んでほしいと言われたか」といった項目が明記されているという。
山中さんは「シートを使用し、払い戻しの際には必ず理由を聞くようにしている。警察官も普段からよく立ち寄ってくれるし、連携して防げた」、木村さんは「金額が10万円を超える場合はシートを使用し、一人でなく複数で判断するようにしている。今後も徹底していきたい」と話した。
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4月12日