農地を活かしたソーラーシェアリングを提唱するCHO技術研究所所長を務める 長島 彬さん 川崎区在住 69歳
農地を活用し「脱原発」目指す
○…東京電力福島第一原発の事故以降、「脱原発」を目指し代替の自然エネルギーを模索する動きが各地で活発だ。そうした中、営農中の農地の上に太陽光発電パネルを設置する「ソーラーシェアリング」を提唱。政界などからも注目を集めている。作物はある一定の光の強さを超えたら、それ以上光が当たっても光合成の量は増えない性質を活かし、農地の余分な太陽光を使い発電するアイディアだ。「この技術が全国に広まれば、脱原発どころか、脱化石燃料もすることができる」と持論を展開する。
○…ソーラーシェアリングは発電だけではなく、売電することで不安定な農家の収入源を安定させることができ、農業の活性化の一手になりうるとも。「現在、8兆円産業ともいわれる農業をもっと夢ある産業に変えることができる。農家が増えれば食料自給率の向上にもつながりメリットも大きい」と話す。来年7月から新たな電気の買取制度が始まるなど大きな分岐点を迎える。「コストの問題も含め普及には政治の力が必要。政界のリーダーが中心となり、未来の子どもたちのために政策として積極的に取り組んで欲しい」と思いは強い。
○…子どもの頃からものづくりが好きだったこともあり、農機具メーカーに就職。開発部で設計を担当し、数々の開発の中で特許を取得した。その数はおよそ400件。退職後は「法律などもっと色々なことを学びたい」と慶応大学通信学部に入学した。「夢は500件の特許をとる事。色々なことに挑戦していきたい」
○…ソーラーシェアリングは03年に特許を出願。05年からは誰もが使えるよう技術を公開している。09年には千葉県に実験場を開設。ネギなどを育てながら自らの理論を実証している。「データは常にインターネットで公開している。多くの人に太陽光発電と農業が両立できることを知ってもらい有効性を感じて欲しい」と話す。
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4月19日
4月12日