ボクシングの全日本新人王に輝いた 齊藤 裕太さん 上小田中在住 25歳
支えに感謝し世界目指す
○…先月、世界チャンピオンの登竜門と言われる「全日本新人王決定戦」で勝利した。相手は強打が持ち味の選手だったが、最終ラウンドの5回に、自慢の右ストレートを機に猛ラッシュをかけ、TKOでスーパーフライ級の新人王となった。全12階級の中でただ一人選ばれるMVPも獲得。「相手は強くてやばいと思ったけど、最後まで攻める気持ちで戦った。1年間頑張っての優勝だからとても嬉しい。MVPはオマケ」。顔をほころばせた。
○…一昨年の新人王決定戦では一回戦負けし、その時期は2連敗を喫した。「結構ショックだったけど、負けたままじゃ絶対終われない」と長男の名前「太一」をシューズやトランクスに入れ、「家族の気持ちも背負う」と必勝を期した。それからは1分けをはさみ5連勝。一気に全日本新人王まで上り詰めた。7勝のうち6KOのパンチ力と笑顔が魅力のボクサーだ。
○…中原区で生まれ育った。「小さいころから好きだった」ボクシングだが、名勝負として語り継がれる00年の畑山隆則vs坂本博之の試合で、二人が打ち合う姿を観て体が熱くなるのを覚えた。「その時は自分がやるイメージではなかった」というが、22歳の時に友達の紹介もあり、新丸子の北澤ボクシングジムに入門。1年足らずでプロテストに合格した。以来、鉄の加工業をしながら週6日は同ジムで汗を流す日々を送る。
○…「前に出るスタイルが好き。観ていて楽しいと思うし、その雰囲気の中で勝った時は最高。KOにこだわりたい」と話す。試合前には60kgの体重を52・1kgまで落とす減量が待つ。そんな時に支えとなるのが美穂夫人。「減量でイライラすることがあるけど、怒らないでくれる。食生活も考えてくれてありがたい」と感謝は忘れない。「みんなの支えがあってボクシングができている。やるからには世界チャンピオンまでいきたい。まずは日本王者」。世界への一歩を踏み出した。
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4月19日
4月12日