川崎市 小杉倒木事故の対応急ぐ 住民からは不満の声も
南武沿線道路沿いの倒木事故を受けて、市では、市内樹木の健康調査、負担軽減のための樹冠剪定作業を行っている。倒木の原因が樹木の老朽化であるとし、市は対応を急いでいる。
倒木は道路2車線を横断し、横断防止柵と駐車場のフェンスが破損、1時間超の交通規制が起きたが、幸いにも人的被害はなかった。倒れた木は、高さ12m、幹周囲の長さ150cm以上のケヤキだった。
事故直後は、中原区役所道路公園センターから職員8名が緊急出動し、道路の現状回復にあたった。翌日、倒木の調査を行った同センターにより、原因は腐朽菌による木の老朽化であると判断。この結果を受けて、主要道路沿いの街路樹97本を調査し、腐朽が進行しているとされる2本のケヤキを伐採した(5月21日時点)。市では引き続き市内全域のケヤキについて調査中で、16日からは、木の負担を軽減するべく、樹冠を軽くするための剪定作業を並行して行っている。
これまで市では、樹木の管理を不定期で、職員による目視点検を行っており、特に植込みで隠れている樹木については、日常的な点検がなされていなかった。今回の事故について、市は「我々としても予想していないことであり、管理不足により、住民の方々を不安にさせてしまった。樹木は街の財産だが、腐朽が進んだものは早急に取り除く必要がある。今回の事故を教訓として重く受け止めたい」とコメントし、専門家を交えた定期的な樹木の点検を検討中としている。
一方、一部住民側では不満の声があがっている。「小杉・丸子まちづくりの会」(広川宗生、浅川春樹共同代表)は、「今回の倒木は腐食による老朽化だけではなく、高層ビルによる強風の影響もあるのではないか。今回の事故は、大惨事につながりかねないものだ。今住んでいる人々が安心できる街づくりを市に行ってほしい」と訴えている。今回の倒木に対する風の影響については、市は明言を避けている。
|
|
|
|
|
|
4月12日