第45回オープントーナメント全日本空手道選手権大会で3位入賞を果たした 入来建武(けんぶ)さん 宮内在住 18歳
父を超える空手家に
○…「自分的には悔しい」。5月に行われた空手の全日本ウエイト制重量級を制し、今大会は優勝を狙い臨んだ。初戦から絶好調で、4回戦ではユーラシア大会の王者を下し、準決勝まで駒を進めた。しかし、4回戦で左ひざを負傷。激痛の走る左ひざをかばいながら気力で5回戦は勝利したものの、準決勝で敗れ大会制覇への道が絶たれた。「トーナメントとはそういうもの。左ひざを意識するあまり消極的になってしまったのが敗因」と潔く振り返る。
〇…5月から今大会に照準を合わせ稽古してきた。パワーアップのため、試合時間に合わせたミット打ち、筋トレを重ね、92kgだったウエイトは96kgに。増えた重量に耐えるスピードやスタミナの維持にも時間を費やした。順調に調整は進み、試合前には「いける」という手応えがあった。しかし、本番では一発のアクシデントに泣いた。「相手の攻撃をもらわないことが大事だと気づいた。今後は攻撃の受け、さばきを練習していきたい」と更なるレベルアップを図る。
〇…父は所属する道場の師範であり、全日本大会の優勝経験もある実力者。兄2人、妹と共に汗を流す空手一家だ。空手を始めたのは4歳で兄弟がきっかけ。なかなか空手に打ち込めずにいたが、中学2年の時に全国大会で優勝したことを機に勝つ楽しさを覚え、気持ちが空手に向いていった。空手の魅力は「自分の強さを証明できる場所」ときっぱり。通っている都内の高校では、空手道部の主将も務める。
〇…次の目標は来年行われる体重別の全日本大会。2年後のワールドカップの選考会も兼ねているため、より結果が重要な大会になる。「何事も前向き、ポジティブな方が楽しい。良い方向に考えた方が進歩できる」と話す。夢は道場を持って世界に向けて空手を発信すること。「父親と同じ舞台で勝負したい。父親を超えられるように、日々成長していきたいですね」。
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4月12日