たまりばフェスティバルを主催したNPO法人「フリースペースたまりば」の理事長を務める 西野 博之さん 高津区在住 55歳
子どもの笑顔が元気の源
○…「小さい子たちからもらえるエネルギーが大好き」。不登校の児童、生徒などが集う「フリースペースえん」を運営するNPO法人「フリースペースたまりば」の理事長として、日々多くの子どもたちの心に寄り添い、子育てに悩む親の相談に乗っている。3月7日には川崎市男女共同参画センターで、児童らが手作りの演劇や演奏を発表する「たまりばフェスティバル」を開催した。子どもたちが練習を重ねてつくり上げた舞台を見て「皆がのびのびと自分の表現で演じる姿に感動した」と笑顔で話した。
○…東京・浅草生まれ。子どもが好きで都内のフリースクールでの職員などを経験し、さまざまな悩みを抱える多くの生徒と向き合ってきた。「都市開発が進んで、子どもが自由に遊べる場所が減ってきた。さまざまなストレスをため込んだ多くの子どもや、地域に居場所を見つけにくい子たちが、安心して過ごせる居場所をつくりたい」との思いから1991年「たまりば」を設立。2006年からは市生涯学習財団と共同で「子ども夢パーク」を運営している。
○…子どもだけでなく、自然とのふれあいも好き。「森の中を歩くのが趣味。自然が持つ力に癒されるから」。これまでに屋久島の縄文杉をはじめ、函南原生林、玉原高原のブナ林などにも訪れた。「森の木は何百年も立ち続け、倒木となってもなお次の命を芽生えさせる。森には『命の循環』が感じられ、私は芽吹きの時期が一番好きですね」
○…1998年からは川崎市子ども権利条例の調査研究委員会の委員を務めたほか、現在は文部科学省の「フリースクール等に関する検討会議」のメンバーでもある。今年2月には、子育てに悩む親たちに向けた著書『7歳までのお守りBOOK』を出版。執筆活動も精力的にこなしている。今後は「若者の就労支援にも力を入れたい」と言う。子どもや若者の力になりたいという情熱に終わりはない。
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3月29日
3月22日