中原警察署(陶山和美署長)は、児童・生徒の悩みや相談を受け付けようと、5月をメドに『絆カード』の配布を始める予定。警察による電話相談の存在を広めるのが狙いで、「子どもの抱えている悩みや不安を聞き、問題解決のきっかけになれば」と担当者は話す。
カードの配布を行う背景には、2月に川崎区で起きた中1男子殺害事件がある。殺害された少年は属していたグループから抜けられなかったと友達に話していたが、相談先が周囲になかったと見られている。「親や教師に言えないこともある。そういう時に警察に連絡してくれれば、解決のきっかけになるかもしれない」とし、同署ではカードを配布して、電話相談の存在を広めたい考えだ。カードは主に交番勤務の警察官が携帯し、パトロール中に子どもたちに声をかけ、配布していきたいという。警察官にとっては、カードを配布することで児童や生徒とコミュニケーションを図るきっかけにしたいという思惑もある。
「一人で悩まないで」
電話相談に対応するのは同署の防犯少年係。24時間対応で、匿名の相談にも応じ、内容は秘密厳守。緊急性を要する場合は、中原署全体で連携して対応していくという。「困ったことがあったら、一人で悩まないで気軽に電話をかけてきてほしい。孤立する少年の助けになれば」と期待を寄せている。
カードは名刺サイズで、中原署の電話番号を明記しながら「手に取った時、気軽に電話できるようなやさしいイメージ」で、中原署のシンボルマスコットであるせせらぎ巡査、こすぎタワー君などを描く案で進めているという。
絆カードは中原署の生活安全課、区内の交番でも入手できるよう調整をすすめていきたいとしている。
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