中原区の防災リーダーとして地域住民らがボランティアで活動している中原消防団がこのほど90周年を迎えた。9月16日にはホテル精養軒で記念式典が行われ、現団長の小島光儀さんは「10年後には100周年を迎える。この100周年に向け、中原消防団がより強固な精神を鍛え、郷土愛を育み地元に根付いた活動を続けていく」と活躍を誓った。
今回行われた記念式典には関係者や鈴木賢二中原区長ら100人以上が参加。
これまでに受けた表彰旗の披露や、活動を振り返るビデオ上映など華やかな式典となった。
1989年から1992年まで団長を務めた8代目団長の中田隆さんは「10年ひと昔というが、この10年間は中原消防団にとっても日本にとっても激動だった。この90周年を大きな節とし、一層団結して、郷土は自分たちの手で守るの精神を継承し、区民の安心のため信頼される消防団として活躍してほしい」と話した。
中原消防団の歩み
中原消防団は1925年、「中原消防組」として結成。当時は638人が所属し、旧中原村と旧住吉村全1330世帯の約半数が組員になるほど大きな組織だったという。戦時中には組員が、川崎大空襲で燃え上がる炎の消火活動などでも活躍したという。その後、1947年に中原消防団に改名。中原分団・住吉分団・日吉分団・大戸分団・玉川分団・丸子分団の6編成になった。1972年には区政が施されたことで日吉分団が幸消防団に編入し、現在の5分団編成となった。
これまでに中原消防団の団長に就任したのは17名で、「郷土愛」を活動の根幹に掲げ、地域の防災活動や火災予防運動などに尽くしてきた。
現在の活動と課題
再開発が進む街の変化に合わせて高層建物で大規模な消防訓練を実施したり、中学生や町会と共に自分たちの住むまちの地図を使って災害を想定し、対策などを考えるDIG訓練なども実施している。
また、市の消防操法大会での活躍も著しく、大戸分団が第1回大会から3連覇を果たすなど、これまで行われた11大会中6大会を中原の消防分団が制している。
現在は220人の団員が活動している。しかし年々人口が増えているが、団員数は減少傾向にあり、団員の確保が課題にあがっているという。小島団長は「一人でも多くの団員を募集している。私たちの仲間になりませんか」と呼びかけている。
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