川崎市唯一の相撲部屋・春日山部屋の第21代親方 春日山 嵩昌さん 本名:高浜竜郎さん 39歳
親しみやすい相撲部屋に
○…昨年10月に池上新町へ部屋を移し、新たなスタートを切った。「すぐに地元の方々が飲み物やお菓子を持ってきてくださるなど、歓迎してもらいありがたい」と笑顔。地域の行事、祭り、幼稚園や介護施設への慰問などを通じて地域活動にも精を出す。「川崎出身の力士も4人いるので、部屋の存在を多くの人に知ってほしい」と話す。一方で「本分は相撲。早く関取を出すことが1番のアピールになるし、皆さんに喜んでもらえる」とも。
○…熊本県出身。小学生のときは柔道と相撲に打ち込んだ。中学では2歳上の兄の影響で相撲部に入り、高校、大学と相撲道にまい進。日大相撲部では、同級生の高見盛(現・振分親方)、元大関・琴光喜の田宮啓司氏とともに全国大会で名をはせた。卒業後は故郷での就職も決まっていたが、プロ入りする同級生2人が「輝いて見えた。ここは勝負かけたろか」と、実家の両親を説得し、角界の門をくぐった。
○…現役時代は「浜錦」のしこ名で活躍した。99年に初土俵を踏み、前頭11枚目が最高位だったが、大きなケガにも見舞われ番付を三段目まで下げた。関取経験後の付き人生活は精神的にもきつかったが、応援し続けてくれる周囲の人の存在を感じ、自分自身を見つめ直した。「人の支えあっての自分ではないか」ということにも気付かされた。晩年には十両に返り咲き、12年に引退して春日山を襲名。苦労人ゆえ「部屋の若い子達には自分の経験を通じ人の温かさ、ありがたさを感じながら人生を送るよう伝えていきたい」と話す。
○…好きな言葉に「前後裁断」を挙げ、過去や未来にとらわれず、23人の所属力士とともに今を見つめて進むのみ。親しみやすい相撲部屋を目指し、事前連絡があれば稽古見学を受け付けるなど、地域に開かれた部屋にしようと取り組む。「相撲をより身近に感じて、国技館まで足を運んでもらえたらうれしいですね」
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3月29日
3月22日