川崎区から武蔵小杉駅そばの中原区役所前への移転工事が進む川崎市医師会館が、4月28日に完工する見通しだ。7階建ての新会館の2階には、6月4日開所予定の中原休日急患診療所を移設。待合室、診療室の拡張による待ち時間、室内環境の改善が見込まれる。
中原休日急患診療所には100人規模の待合室と3室の診療室を設置。待ち時間の短縮を目指すとともに、利用者に配慮したより広い室内環境を整備する。また、従来の内科、小児科に加え、他の診療科目の導入も検討されている。
中原区役所隣りに位置する中原休日急患診療所は、年末年始など多い日で1日200人が利用する施設で、これまでも待ち時間の長さや待合室の狭さが指摘されてきた。診療室は2つのみ、待合室も手狭で、混雑時は利用者が座れないまま長時間待つケースもあったという。
同診療所の運営は従来の市から公益社団法人川崎市医師会に移管される。同会の高橋章会長は新会館の完成に向け、「休日急患診療所を市民により気軽に使っていただきたい」と話す。
利便性向上で会員連携強化
市医師会の拠点にあたる会館が市の中心部に移転することで、各区からの交通利便性が向上。会員同士の連携が取りやすくなる。市医師会は「医師会のネットワークを活用し、これまで以上に柔軟で効果的な体制を整えていく」としている。 高橋会長は「今回の移転で、市民の皆さんにこれまで以上に愛される会館にしていきたい。今後も思いやりの心と、市民のためになる努力をする精神で活動していく」と抱負を語った。
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