神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中原区版 公開:2017年9月22日 エリアトップへ

第38回全日本短歌大会で優良賞と奨励賞を受賞した 松原 佳江さん 下新城在住 83歳

公開:2017年9月22日

  • X
  • LINE
  • hatena

命の尊さ 31字に込め

 ○…「胸に組む 母の手白し 辛かりし 時代を7人 育てくれし手」。母親が亡くなった時を思い出して詠んだ歌が、全日本短歌大会で優良賞に輝いた。歌には戦中戦後に育ててくれた母親への感謝が込められている。選者からは情景が浮かび、胸に響くものがあると評価された。「賞をいただけることは素直に嬉しい。親子の絆は心の自然の動き。人に喜んでもらえる、印象に残る歌を詠んでいきたい」と喜びを語る。

 ○…上新城の農家に7人きょうだいの長女として生まれた。小学生の頃は戦時中で、川崎大空襲の爆撃で自宅が焼けた。「着の身着のままになった、あそこが私の人生のスタート地点」と当時を振り返る。苦しい中で稼業を手伝い、きょうだいの面倒を見ながら学校に通う日々。後に母親から言われた「おまえには苦労させたな」という言葉が今も耳に残る。結婚後は定食屋を営みながら3人の息子を育てた。「苦しみがあるから喜びがある。人生は波乱万丈。あの頃のことは私の血肉になっている」

 ○…短歌を始めたのは子育てが一段落した48歳のころ。きっかけは「近所の友達に誘われたから」。今では35年続くライフワークとなった。所属する中原短歌会では、10人ほどの仲間たちと月1回のペースで勉強会に励む。「皆さんが一生懸命取り組んでいるから影響を受けた。1人だったらここまで続けられなかった」と言い切る。家族や戦争を歌の題材にして、命の尊さを詠むことが多いという。「人生に暗たんとした時期もあったけど、平たんじゃなかったから詠める歌もあるのかもしれない」

 ○…今回を含め、これまでの受賞作品は20点以上にのぼる。第32回の同大会で、3大タイトルの毎日新聞社賞を受賞した経験も持つ。「大切なのは感動すること。感動がなければいい歌は生み出せない。日常生活の中で歌にしたい、頭の中にキラッとするものを探すの」と穏やかに目を輝かせる。

中原区版の人物風土記最新6

中山 寛隆さん

川崎市制100周年記念で演奏する合唱団に携わる、川崎市合唱連盟の事務局長

中山 寛隆さん

高津区在住 36歳

4月19日

佐藤 智宏さん

第58代目の中原警察署長に、3月19日付で就任した

佐藤 智宏さん

区内在住 56歳

4月12日

トニー クルーズさん

火災予防ポスターをデザインして中原消防署から感謝状を贈呈された

トニー クルーズさん

新丸子東在住 53歳

4月5日

佐藤 翠(みどり)さん

川崎市男女共同参画センター「すくらむ21」で居場所事業を担う

佐藤 翠(みどり)さん

高津区在勤 32歳

3月29日

小林 規一郎さん

「100Kmウォーク」のイベントを企画した、ブレーメン通り商店街青年部長

小林 規一郎さん

木月在住 48歳

3月22日

本田 志帆さん

全日本学生フルコンタクト空手道選手権に優勝した

本田 志帆さん

幸区在住 20歳

3月15日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月19日0:00更新

  • 4月12日0:00更新

  • 4月5日0:00更新

中原区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

中原区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月24日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook