台風15号 区内にも爪あと 各地で倒木、住宅の一部損壊も
非常に強い台風として発生し、今月21日夕方から夜にかけ首都圏に最接近した台風15号は、麻生区内にも大きな爪あとを残した。列島を縦断し、帰宅ラッシュなどにも影響を及ぼした台風15号による区内の被害状況をまとめた。
小田急線が全線ストップ
麻生区が暴風域に入った午後3時過ぎ、小田急線は非常に激しい雨と強風の影響のため全線で運転を見合わせた。
東日本大震災が発生した3月11日以来の全線ストップに、駅構内はたちまち混乱に陥った。代わりの交通手段を求める人で、バスターミナルやタクシープールには長蛇の列ができた。
相武台駅と座間駅間では、木が線路内に倒れこみ送電線が断線するなどのトラブルがあった。職員によると、鉄道が所有する風速計は想定外の強風により振り切れて故障してしまったという。
台風で会社を早退してきたという女性は「急いで駅まで来たが間に合わなかった。まさかこんなに早く電車が止まるとは」と困惑した様子だった。
消防への出動要請は33件
台風が首都圏に近づくにつれ、麻生消防署への緊急出動要請も頻発した。同署によるとこの日の出動件数は33件。実際に被害が認められたのは17件だった。住宅の一部損壊が14件、倒木などによる通行止めも3件発生した。いずれも強風による被害と見られている。
住宅への被害は屋根の落下や破損が4件、ガラスが割れる被害が2件、倒木による雨どい損壊が2件、看板の落下・破損が2件確認されたほか、農作業用の小屋が損壊したという被害も1件あった(9月27日現在)。
麻生消防署の藤井薫副署長は「非常に大きな勢力の台風が首都圏を直撃するという事態に、区内各所で影響が見られた。今回、台風によるけが人の報告などはなかったが、今後このような規模の台風がきたときには外出を最小限に控え、台風が来る前に飛びやすいものを固定しておくなどして備えてほしい」と話している。先月末にゲリラ豪雨による土砂崩れが発生した細山地区などでは大雨による地盤のゆるみなども心配されたが、今回の台風では土砂崩れの被害は報告されなかった。
倒木・街灯などの破損も
区内の公園や緑地などでも倒木が相次いだ。虹ヶ丘公園ではケヤキの木を中心に数本が根こそぎ倒れ、通路をふさいだ。新ゆりグリーンタウン(白山)では街灯1本が強風の影響で倒れた。被害の状況を確認しにいったという菊池慶高さんは「こんなふうに街灯が倒れるのははじめてみた。(住民からの通報を受けかけつけた当時は)割れたガラスなども散乱し、危険な状態だった」と話している。
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3月29日
3月22日