防災講座「引く手あまた」 出前要請、早くも昨年度の2倍強
川崎市が行う防災対策や各家庭でできる防災対策について市職員などが出前で説明する防災講座の申し込みが増えている。自治会や学校単位で広がる「日頃の備え」に対する意識の高まりを取材した。
「対策間近に聞ける」と人気
防災出前講座は防災意識の高揚と防災力向上を目的に、川崎市が平成18年度から実施している。川崎市危機管理室の職員や防災インストラクターが講師となり、昨年度は48回の講座を実施した。
同課によると、今年3月に発生した東日本大震災の影響などから、今年度はすでに130件を超える出前要請があったという。
講座の内容は地震のメカニズムや建物の安全対策、備蓄品、避難時の注意事項など8項目の中から選択する。東日本大震災による甚大な被害を受け、今年度からは「川崎市の被害状況」や「地域別ハザードマップ」などを盛り込んだ話を展開しているという。
市の防災対策を担う職員などから生の声が聞けると評判を呼び、自治会や学校単位で申し込むケースが増えた。約半年で昨年の2・5倍を超える要請に、担当課では対応に追われている。 今月24日、川崎市アートセンターで行われた出前講座(高石町会主催/横山章会長)に参加した人は「表や図を用いて説明してくれるので分かりやすかった。所々に高石地域の地形や特徴を踏まえたアドバイスがあったのがよかった」と話していた。
講師として登壇した危機管理室の大條雅彦さんは「現在多くの方々から要請を受けており、防災意識の高まりを感じている。日ごろの備えの大切さに気がついてもらえればと思っている」と話している。
防災出前講座は、市内在住・在勤者で構成された10人以上のグループや団体が対象で、時間は約1時間程度。講演料は無料だが、会場の使用料がかかる場合は申し込み団体側の負担となる。
希望者は各区役所の地域振興課で配布している受講申込書に必要事項を記入の上、開催希望日の1ヵ月前までに市総務局危機管理室予防担当にファックス(【FAX】044・200・3972)で申し込む。※現在申し込みが集中しているため、時間の余裕をもって申し込みを。詳細は危機管理室(【電話】044・200・2894)へ。
|
|
|
|
|
|