江戸時代の道具で脱穀 柿生中生徒が農作業を体験
柿生郷土史料館の支援委員らが先月27日、江戸時代の古い農機具を使った農作業体験会を開いた。
体験会には柿生中学校の生徒や地域住民ら約30人が参加し、見たことのない古い農機具を手に脱穀を行った。
この試みは、学校周辺の農家でも昭和30年代頃まで実際に使用されていた農機具のことを知ってもらい、古の人々が生活のために知恵を絞っていた様子を肌で感じてもらおうと企画された。
すべて手作りで行われた体験会には、多くの地域住民が協力。農家の納屋に眠っていた「千歯こき」や「唐箕(とうみ)」、「足踏み脱穀機」などが提供された。
特別講師として指導にあたった地元住民で同館支援委員の水野英雄さんと久保倉良三さんが道具の使い方を教えると、生徒らは見よう見まねで脱穀に挑戦した。
参加した生徒のひとりは「正しく使うと、面白いように稲からモミ米が取り出せた。昔の人の考えることは凄いなと思った」と驚いた様子で話していた。
同館支援委員のひとりは「地元の農家の方々が大切に保管していた農機具を貸してくださった。地元の協力により、子どもたちに貴重な体験をさせてあげられたことは、この地域ならではの誇りと感じている」と話していた。
柿生郷土史料館では今後も地元に向けた歴史セミナーなどを実施していく方針。12月17日(土)には、柳田国男とともに研究活動を続けてきた箕輪敏行氏(区内在住/前細山郷土史料館長)を講師に、カルチャーセミナーを行う。
開始時間は午後2時。会場は柿生郷土史料館(柿生中学校内)。参加希望者は直接会場へ。
問い合わせは同史料館【電話】044(988)0004まで。
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