麻生消防署長に就任した 高嶋 敏さん 相模原市在住 56歳
堅実に麻生区守り前進
○…消防、救急、救助の最前線で働く現場の声を取り入れ、次々と変化を生んできた。より安全な防火着の採用や、「市民救命士制度」の導入など、現在の消防の仕組みづくりに貢献してきた。1996年には麻生署の救急係長に任命され、3年間救急普及啓発や救急隊の活動環境整備に尽力。今年4月、13年ぶりに麻生の地に戻ってきた。
○…56年川崎市多摩区生まれ。幼少の頃から運動が得意で、アニメ「巨人の星」の影響を受けた野球少年だった。大学卒業後、半年のアルバイト期間を経て「やるなら人のためになる仕事を」と、消防の道に進んだ。厳しい訓練に耐え、ようやくオレンジ色の制服に袖を通すことを許された。81年に特別救助隊員に任命されると、同年の消防救助技術大会で、川崎市では初の全国大会出場を果たし、15mのロープを7秒台で登るという記録を残した。以来、消防人生の約半分を救急部門で過ごしてきた。
○…5歳下の妻と、息子2人の4人家族。家では優しい父の顔を見せる。週末はウォーキングに出かけ、景色を楽しみながら家の周辺を散策する。94年には職場の仲間たちと東海道五十三次を歩く計画を立て、休暇を利用しながら3年間をかけて歩ききった。「1日に10Kmから20Kmほどあるいて、お酒を楽しむ気楽な旅。仲間たちと気軽に楽しむのは最高のリフレッシュになった」
○…13年ぶりに見る麻生は、以前とはずいぶん違って目に映る。「当時、消防車両の訓練を行っていた栗木地区の宅地造成地が住宅地になっていて驚いた。変わりゆく麻生の風光明媚な街並みは見ていて楽しい。時間をつくって散策もしてみたい」。今後の目標は、12人もの新人を抱え世代交代が進む麻生署で、強固なチームを作ること。「消防はチームワークが命。大振りはせず、確実な安打で地域を守っていきたい」。気さくな微笑みの奥に、硬い意志を覗かせる。
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3月29日
3月22日