区内在住厚さん夫妻 米大統領から感謝状届く 復興支援に雛人形でお礼
区内王禅寺西在住の厚(あつし)和博さん・敬子さん夫妻のもとに今月、米ホワイトハウスから感謝状が届いた。感謝状には今年2月に厚さん夫妻が米軍による被災地支援への感謝を込め送った雛人形への感謝の言葉と、オバマ大統領による直筆のサインが添えられていた。
厚さん夫妻が米国のホワイトハウスに雛人形を贈ったのは、震災直後に目にした映像がきっかけだった。被災地の様子を少しでも知りたいとかじりついていたテレビで、他国に先駆け被災地で救援活動を行った米軍の姿を目にした。震災からわずか数日後、米軍艦が日本に到着した。その救援隊の名称は『Operation Tomodachi』(=トモダチ作戦)。その米軍たちの勇姿に、妻の敬子さんは心を強く動かされた。「こんなに遠い国の人々が、危険を顧みずに真っ先に来てくれたことに何よりも感動した」。まだ余裕がないであろう被災者にかわり、平和な生活をしている自分が何かお礼をしたいと考えた。日本の文化を伝えられる贈り物を探し、オバマ大統領に娘がいたことなどから迷わずひな人形を選び、送った。
それに対し、オバマ大統領は書面で「あなた達の贈り物と、思慮深い心に感謝いたします。(=中略=)日米両国の関係が、より良く、より深いものになるよう、喜んで尽力します」と返答した。「まさか返事がもらえるとは思っていなかった。ものすごく驚いたが、こちらの思いが通じた気がして非常に嬉しかった」と敬子さん。
今回、礼状が届いたこと
は、サルコイドーシスという難病や、合併症の緑内障を抱えながらボランティアを続けている妻の敬子さんにとって、大きな励みになったという。「自分の行ってきたことが、一つ実を結んだように思う。ボランティア活動の糧にしていきたい」。
厚さん夫妻は、震災前からボランティアや寄付を行っていた。児童福祉施設への訪問や、失語症にかかったホームレスへの生活支援など、長年にわたり行ってきた。震災後には、南三陸町や気仙沼市など、特に被害の大きかった被災地に4回行き、子どもたちへのおやつや支援物資を配って回っている。敬子さんは「米国の行動は私たちの新たな指針となった。身体が動く限りボランティアを続けていきたい」と話した。
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3月29日
3月22日