創立30周年をむかえる美術家協会で記念展の実行委員を務める 稲葉 雪子さん 王禅寺西在住 67歳
何事にも全力疾走
○…美術家協会が創立され9年後に入会し、30周年をむかえる今の心境を「皆さんに支えられ、ここまで会が続いたことに感謝したい」と話す。実行委員として記念展の準備を進め、水彩画2点を出展する。「新百合近辺で大きな絵画を展示できるスペースは限られている。新百合21でできるのはすごくうれしい」。来場者には美術の素晴らしさを感じてほしいと願う。
○…大阪府出身。小学生の時に絵画教室に通い、コンクールで賞をもらい、小学校の校門に絵が飾られたことが嬉しかった。美術を学びたいと京都の美術短大に進み、デザイン科を専攻。卒業後は、カーテンやクッション、洋服の生地をデザインする「テキスタイルデザイナー」として働いた。結婚を機に王禅寺西に移り住み自身の子どもに絵を描く時間を与えたいと自宅に絵画教室を開いた。絵の勉強も再開し、美術家協会への入会のきっかけとなった。
○…15年前に夫が自宅を改装しそば屋を開店したため、現在は女将として店を切り盛りする。店内には水彩画が飾られ、メニューは自身が手作りしたものを使用する。「今考えるとやってよかったなと。この年になると仕事を辞める人が多くなるけど、レジ打ちや接客など新しいことを覚えられる環境があることがうれしい」。ポジティブな姿勢は、趣味にも通じる。30年以上モダンバレエを習い身体を動かす。「絵を描いている時と踊っている時は無になれる」。何事にも全力で取り組むことを心がける。
○…30年続けた絵画教室の卒業生から「絵を習っていたことが社会人として役に立っている」と言われることが大きな喜び。芸術のまち麻生を支えてきた一人として「音楽や映画に押されているのでこれを機に美術も盛り上げていきたい」と笑顔を見せる。記念展では、洋画や日本画、彫刻、工芸の専門家が集い「それぞれの個性を見てほしい」と話す。記念展を成功させるために、全力疾走する。
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