6月1日付で川崎市アートセンターの館長に就任した 池田 健児さん 幸区在住 60歳
「地域総合芸術の拠点に」
○…多摩区長を経て、市アートセンター館長のポストに就いた。「映画や演劇、音楽、落語など上質なものをみなさまに提供し、地域の総合芸術の拠点にしていきたい」と抱負を語る。同センター周辺には昭和音楽大学、日本映画大学など音楽・芸術分野に長けた大学、団体などが多くあるため、「地域・行政・大学がミックスしていけば、すばらしい形になるのではないか」と期待に胸を膨らませる。
○…都内の大学を卒業後、1978年に川崎市役所に入庁した。約37年間、総合企画局や財政局などに勤務し、ミューザ川崎の事業部長を経て、多摩区副区長、多摩区長を歴任。「準備や当日の動線確保などが大変だった」と振り返るミューザ川崎の5周年記念コンサートを執り行ったほか、多摩区長としては、「生田緑地」や「かわさき宙と緑の科学館」など区内の魅力を発信する観光・シティープロモーションに力を注いだ。「こうした経験も、アートセンターでの仕事にいかしていきたい」
○…毎朝犬の散歩という日課で一日がスタートする。神社や仏閣、城が好きで、時間がある時にはのんびりと各地を巡る。学生の頃には、「高田馬場や水道橋などの名画座で映画を観てまわり、『男はつらいよ』シリーズや『カサブランカ』などの名台詞に憧れた」と振り返る。学生時代にはジャズを聴き、社会人になってからはクラシック音楽に魅了された。こうした映画や音楽への造詣も「工夫しながらみなさまに届けていきたい」というこだわりに繋がっている。
○…今年4月からは芸術の祭典「アルテリッカしんゆり」の運営も手伝い、連日満席の盛況ぶりを目の当たりにし、地元に定着していると実感した。アートセンターもこれまで順調に来場者数を伸ばしてきているだけに、「ジャズや落語なども含め幅広い芸術に対応し、地域とともにさらに発展させていきたい」と意気込みを語った。
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