母親の思い出のレシピをヒントにしたスイーツを支えに今を生きる―。
多摩区南生田在住の元パティシエ、佐藤優子さん(62)が作っているミルクソースのプリン=写真=が少しずつ支持を広げている。
佐藤さんは2008年に自宅で脳内出血で倒れたことにより、右半身が不自由な身体に。約5カ月の入院生活を経て、リハビリや社会復帰を目指しスイーツ作りを再開させた。「この身体だからある程度の味で良いだろうという作り方はしていません。他では味わえない美味しさにこだわっています」と笑う佐藤さん。
定番となっているのが白いミルクソースをかけて食べるプリンだ。これは佐藤さんの母親が神戸オリエンタルホテルの料理学校で学んだレシピがベースになっている。「小さい頃に作ってくれた思い出の味で、母親の愛情を感じる大切なプリンから作り始めました」。
スタートした当初は近所の友人たち数人に販売してきたが、今では百合丘にあるカフェのメニューにも名を連ねるほか、30人ほどが佐藤さんのスイーツを楽しみに待っている。「YU Sweets」という名前でプリンや季節感を意識したケーキはメールで焼き上がりなどが発信され、その都度注文を受けている。
配達や仕入れの際は今でも杖が欠かせない佐藤さん。「辛いこともありますが、皆さんが喜んでくれたり、褒めてもらって自信が持てるようになりました。近いうちに厨房を構えて今以上に責任を持って取り組みたい」と期待を込める。
YU Sweetsに関する問合せはメール【メール】s-o-u-l-i-v-e@docomo.ne.jpへ。
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