7月に上演される劇団民藝の黒川稽古場公演などに出演する 神保 有輝美さん 多摩区在住 25歳
人間的な成長を表現へ
○…区内黒川にある劇団民藝の稽古場で7月に行われる公演に出演する新進若手女優の一人。今作「坂道と夏の日」は長崎で起きた原爆投下直前の日常を描いた作品。「悲惨さを表現した作品ではなく、そこにあった女学生の友情や恋心といった今と変わらない日常と戦争への葛藤などを生き生きと演じていければ」と意気込みを語る。
○…生まれ育ちは多摩区。近くの祖父母と一緒に大好きな「ごっこ遊び」を繰り返した少女時代を経て中学と大学で演劇部に所属。大学3年の時に就職活動と並行してチャレンジしたのが劇団民藝のオーディション。「民藝創立者の一人で俳優の滝沢修さんを私の祖父が好きだったのと、きちんとした歴史がある所で勉強しなさいって家族の勧めもあったので」と受けたオーディションに見事合格。大学生活と俳優養成講義のかけもちの後、2013年に初舞台を踏んだ。「何も分からない状態で、試行錯誤にも届かない感じでした。大変だった思い出ばかりですが、家族も喜んでくれたり、民藝に入ったんだなあって実感がありました」
○…オフの時間は美術館や動物園を巡ることが多く、民藝の機関紙で挿絵を描くなど、演じること以外の興味も多彩だ。「美術館では素直に鑑賞している時もあれば、色合いや切り口など、作者の思いとかを考えたりすることもあります。色々な人生や職業、環境を体験できるのが俳優の面白さだと思っているので、ひょっとしたら作品鑑賞などが演じることにフィードバックされているかもしれません」と笑う。
○…稽古場公演の後は紀伊國屋サザンシアターで9月末から上演される「篦棒(べらぼう)」にも出演が決まっている。「まだまだ駆け出しで世の中を知らないと感じることも多いです。技術ではなく人間的に大きくなってそれを表現できるよう模索していきたい。早く先輩方のライバルになれるよう頑張りたいです」
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3月29日
3月22日