高石団地と百合ヶ丘駅間を運行するコミュニティバス「山ゆり号」の新車両が導入され、停留所の一つがある生田病院で17日、出発式が行われた。新車両の導入で座席数を増やし、満員で利用者が乗れないという「乗り残し」の課題解消を図る。
地域住民から成る「山ゆり交通事業運営委員会」によって2011年に山ゆり号が運行開始されて以来、初代の車両が5年間走り続けた。昨今では「乗り残し」の課題が出てきたことから、新車両導入で、従来10人だった定員数を14人とし、改善を図る。また、新車両はステップが低くなったことなど、よりバリアフリー化された仕様となっている。今回、川崎市は600万円を補助。車両導入経費のほとんどを賄えたかたちだ。川崎市はこれまで、「山ゆり号」の初期車両のほか、多摩区長尾台地区で運行している「あじさい号」の初期車両の補助も行っている。
初の住民主導交通
山坂の多い高石地区にコミュニティバスを走らせようとする動きは12年ほど前から、地域住民により始まった。当時、コミュニティバスの運行については、住民からの要望が多くても、採算性などの問題からなかなか実現にいたらないケースがほとんどだった。しかし、高石地区では採算性をクリアするための試行運転を繰り返し、行政からも協力を取り付けるかたちで運行にこぎつけ、市内初となる住民主導のコミュニティバスを誕生させた。以後さらなる効率化を求め、運営協議会が中心となり、改善を重ねてきた。
同運営委員会の岡野幸雄会長は「今後は生活基盤を考え、『面』で見ていく必要がある。より利用しやすい『山ゆり号』を目指していきたい」と語った。
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