麻生区版 掲載号:2017年6月16日号

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第103回 シリーズ「麻生の歴史を探る」徳川入府(2)〜幕府の知行 前編

 天正十八年(1590)江戸に入った徳川家康は城下町を拓き、江戸近郊に徳川恩顧の家臣に知行地を与え旗本領とし、検地を実施、慶長八年(1603)徳川幕府開設時には確固たる幕藩体制を敷いております。

 右記の表は、村上直氏著「江戸近郊農村と地方巧者」よりお借りしたものですが、同書や新編武蔵風土記稿、川崎市史などを参考にして、現麻生区内村々の領主(知行主)を少し詳しく調べてみると次のとおりです。なお知行高とは村の石高で、各領主は個別に石高に応じての年貢の決定・徴収権、領民使役などの領主権を持っていたといわれます。

 黒川の駒井右京は元武田家臣で大坂の陣で戦功を立て、多摩・高座郡にも知行地を持っていました。孝三郎はその子孫でしょうが、幕末知行高の激増が注目されます。栗木の岡野平兵衛は栗木林清寺の開基で、元北条家臣から徳川氏の恩顧を受け、長津田・甲斐にも知行地を持つ1500石の旗本だったようです。万福寺の天野孫左衛門は徳川譜代の家臣で、隣村の坂浜・蓮光寺そして入間郡や葛飾郡にも知行地を持つことから、天野氏知行の中心は万福寺ではなさそうです。椿井喜之助は織田信長家臣の子で、寛永四年(1627)家光のお小姓組に列せられ、金程・細山・下麻生にも知行地を与えられています。

【次回へ続く】

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