小田急電鉄(株)は6月16日、1日の利用者数が10万人以上の小田急線11駅全てにホームドアを設置すると発表した。川崎市内では新百合ヶ丘駅と登戸駅が該当し、2022年度までの設置を目指して計画を進める。
小田急線はこれまで、ホーム上の安全性向上を目的としたホームドアを12年度に新宿駅で設置。18年度から20年度の期間で、代々木八幡駅から梅ヶ丘駅まで6駅で設置を進める方針を打ち出していた。
今回の発表では、優先的に設置する基準を新たに「1日の利用者数が10万人以上の駅」まで拡大。これは昨年12月に国土交通省が公表した「駅ホームにおける安全性向上のための検討会(中間とりまとめ)」の方針に沿った取り組みとなる。
障害者ら事故防止を
中間とりまとめは昨年8月の地下鉄銀座線、同10月の近畿日本鉄道大阪線で相次いで発生した視覚障害者の線路内転落事故を受けて出されたもの。その中で、16年度に発生した各社鉄道駅のホーム転落・接触事故件数3716件のうち、1765件(47・5%)が1日10万人以上の利用がある駅で発生しており、視覚障害のある人の転落・接触事故割合も10万人以上駅が最も高いことが示された。これらを踏まえ、小田急電鉄はすでに設置計画を発表していた駅に加え、新百合ヶ丘、登戸、町田、相模大野、海老名、本厚木、大和の各駅にもホームドア設置を22年までに行うことを決めた。藤沢駅に関しては駅周辺の再整備計画に合わせ、設置時期を検討していく。
同社担当者は「今後、国や関係自治体と協力して進めていきたい。ホーム内側に線状の突起を設けたり、目の不自由な乗客への積極的な声かけなど、ハードとソフト両面で事故防止に努めていく」と話している。
一方、急行通過駅周辺で発生する人身事故については、今回の発表とは異なる視点としながらも「急行が止まらない駅にホームドアを付けるべきという意見もある。鉄道会社にとっての課題でもあるので、混雑状況などを踏まえて必要性を検討していきたい」と話している。
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