薬物乱用防止教育の推進を 川崎市議会議員 月本たくや
近年、多くの人に夢を与えて来た有名人が薬物乱用により逮捕されるニュースを散見します。薬物の多様化により、危険ドラッグという成分のわからない薬物まで出回り、入手方法も多様化し、低年齢化も進んでいます。
そこで、学校における薬物乱用防止教育が重要になります。
市立中高では全校実施
薬物乱用防止教室は、川崎市立中学校・高等学校では、全校で実施されています。この薬物乱用防止教室の実施要項には、実施の場面として、小学校の保健領域、中学校の保健分野、高校の保健での学習や、始業式終業式等での講話や注意をもって「防止教育の実施」とすることはできず、必ず特別授業を行うことになっています。
ダメ・ゼッタイの徹底
私も昨年、県立高校で講演した際、疲れが取れるサプリと言われて危険ドラッグに誘い込まれる手口の紹介を行いましたが、適切な知識を身につけていかなければ、いつどこで巻き込まれるか分かりません。
また、以前、中高生向けに行われた薬物乱用に対する意識調査では、およそ3パーセントの生徒が「1回使うぐらいであれば、心や体に害はない」と思っているという結果が出ています。
そこで、一度薬物を乱用すると、自分の意思では止められない、薬物依存症に陥る可能性が非常に高いため、たとえ1回だけのつもりでも、人体への悪影響だけでなく、犯罪にもなってしまうことを知らせる必要があります。そのため、薬物乱用は「ダメ。ゼッタイ。」というキャッチフレーズで薬物乱用防止教育を徹底することになっています。
この徹底をする際に、最も重要なのは、児童・生徒からの質問や疑問に対し、矛盾なく、わかりやすく説明することです。
そこで、薬物乱用防止教室を実施する際に外部講師を招くことが多く、その日の防止教室も重要ですが、講師の種類や話す内容によって、児童・生徒への対応方法も変わって来ますので、防止教室の講師の選定も重要になります。
また、現在実施されている各学校での薬物乱用防止教育の成果について、教育委員会には実施した日時や講師の等の実施結果のみが報告されていて、実施内容とそのフォローアップについては、学校内だけでの共有になっているとのことです。そこで私は、実績報告だけでなく、内容を含めた成果報告を学校内だけでなく、地域や教育委員会単位での共有を進めるべきと提案しています。
多様化している薬物乱用を防止していくのは、大人や社会の役割です。「ダメ。ゼッタイ。」を学校だけでなく、地域や生活の中でも徹底していくよう、努めて行きましょう。
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