麻生区版 掲載号:2017年8月4日号

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第106回 シリーズ「麻生の歴史を探る」徳川入府(3)〜検地(お縄内水帳) 後編

天正19年岡上村検地帳―岡上 梶家蔵―
天正19年岡上村検地帳―岡上 梶家蔵―
 【前回から続く】

 こうした徳川氏による天正十九年の初期検地は岡上村だけではなく、市内では下小田中・井田・苅宿・高石でも行われております。新編武蔵風土記稿は高石村の項で、検地水帳の存在を記しながら、検地人を知らず、とありますが、名主兵右衛門の先祖吉沢民部が村を開闢、村の民五苗により開墾されたと伝え、当時名主等によって検地があったことを思わせます。細山村の検地を前記風土記稿で見ると、「文禄三年(1594)八月六日検地のことあり、この時の水帳を見るに都筑郡小机の内細山郷」と記され、「小宮山八左衛門が奉行し、土方・白井・三輪・宮田なる者ども荒れ地を開墾し…」とあります。「武州都筑郡小机庄内細山郷御縄打水帳」は6帳からなり、案内人に蔵人・主水の名が記入され、田畑面積は破損で読み取れませんが、分付主には蔵人や主水などの名が記載されています。この水帳は西生田小学校に保存されていると言われています。

 片平村にも文禄三年(細山と同年)の「武州都筑郡片平郷御縄打水帳」があります(片平安藤家蔵)。記載型式は岡上村と同じで、代官大久保長安配下の竹川監物ほか1名の検地役人と、案内人は源六・市左衛門という村の有力百姓によって行われており、田畑合計12町6畝24歩、屋敷は合計1町1反7畝5歩と記帳されています。また、この安藤家には、5年後の慶長四年(1599)の「武州都筑郡片平村御縄打水帳」も残されており、それによると検地役人は前回同様竹川監物ほか2名で、案内人は源次郎と記され、96筆、田畑合計5町9畝24歩、屋敷分は19筆7反6畝19歩とあるそうですから前回の不作地の開発があったのではないでしょうか。

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