ミューザ川崎フランチャイズオーケストラ・東京交響楽団(東響)の首席オーボエ奏者研究員、荒木奏美(かなみ)さん(22)が10月に開かれた第11回国際オーボエコンクール・軽井沢で第1位(大賀賞)を受賞した。同コンクールは世界若手オーボエ奏者の登竜門として知られており、日本人の受賞は初。
公益財団法人ソニー音楽財団が3年ごとに開催している同コンクールは、ソニーレコード会長や東京フィルハーモニー交響楽団理事長などを務めた大賀典雄氏の発案のもとに始まった。世界でも珍しいオーボエに特化した国際コンクールで、1985年から続く若手オーボエ奏者の登竜門として知られている。
コンクールの参加資格は18歳から30歳まで。今年は世界各国から予備予選を通過したオーボエ奏者37人で競われ、10月3日から10日までの期間に予選、本選が行われた。1次予選はとても緊張したという荒木さんは「2次予選からは楽しみながら演奏ができた」と振り返る。
大賀賞の受賞は「憧れていたコンクールなので自分でいいのかなと驚いた」と戸惑いを隠せなかったが、「とても嬉しかった。両親や指導してくれた方々に少しは恩返しができたかな」と喜びを表す。
荒木さんは東京藝術大学に在学中で、東響のテストに合格し入団してから約5か月、首席オーボエ奏者研究員として活躍している。「楽団の活動では、毎日刺激を受けている。楽団に入っていなければ優勝はなかったと思う」と語る。
また、「オーボエはオーケストラでは管楽器のメロディーを引っ張る重要な楽器。優しい音色を聴いてほしい」と話し、「今後は技術を向上させ、レパートリーも増やしたい。オーケストラでもソロでも魅力ある演奏ができるよう成長していきたい」と目標を語った。
荒木さんが次回出演する予定のミューザ川崎シンフォニーホール公演は、「東京交響楽団 川崎定期演奏会第53回」で、12月12日午後5時に開演する。
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