2月23日 「工場夜景の日」に制定 観光促進に期待 市民の誇りにも
「工場夜景」を観光資源として押し出す川崎など全国7都市が2月23日を「工場夜景の日」と定め、(一社)日本記念日協会から認定を受けた。川崎市観光協会は地域経済の活性への期待とともに、工場夜景を市民の誇りにしてもらいたいと願う。
「全国工場夜景サミット」は11年に川崎市、室蘭市(北海道)、北九州市(福岡県)、四日市市(三重県)の4都市が連携して発足。現在は周南市(山口県)、尼崎市(兵庫県)、富士市(静岡県)が加わり7都市で構成され、毎年1回行われている。 尼崎市で先月22日に開かれた第6回サミットでは「年1回のサミット以外にも、工場夜景にまつわる日を」と尼崎市が提唱し、全会一致で採択。第1回目のサミットが11年2月23日に川崎市で開催されたことから、この日が選ばれ、(一社)日本記念日協会から認定を受け「工場夜景の日」と定められた。
今後は記念日に各都市でイベントを催すなど、観光資源としての工場夜景の存在をさらに定着、発展させていきたい考えだ。
「工場夜景を楽しんでくれるお客さんがいるからこそ、ここまでのマーケットに成長した。記念日として定められたことでより身近に感じてもらえるようになるのでは」。川崎市の工場夜景ブームの火付け役で、サミットの仕掛け人でもある市観光協会の亀山安之観光推進部長は感慨深げだ。また、認知が広がったことでサミットに参加したいと手を挙げる工場都市も増えてきた。「立ち上げ当初から、全国10都市に拡げたいという思いを持っている。早ければ来年の記念日には実現しているのでは」と展望を口にし、「その広がりを生かすような取り組み、例えば工場夜景都市を巡るスタンプラリーなど、都市間で行き来できるような仕掛けを考えていきたい」と意欲的だ。
川崎の工場夜景は、旅行会社がツアーやクルーズを企画するとすぐに完売するケースもあるなど、すでにひとつの観光の名物として定着してきている。「工場夜景・美の祭典―フォトコンテスト2015―」では、1197点の応募があるなど、工場がきらびやかに夜空に浮かぶさまに魅せられた人が腕を競う場となっており、工場付近では撮影会も行われるほどだという。同協会では大学生プロモーター考案の「工場夜景カレー」や「工場夜景コースター」などの商品も生み出すなど、市民に愛着をもってもらえるような取り組みを行っており、今後も新たな試みを展開していくという。工場夜景がより一層の盛り上がりを見せ、市内外から観光客が訪れれば、地域経済の活性化も期待できる。
「美しさを観賞し、工場から出る音を聞き、独特の空気を感じる。五感で楽しむ新しい観光の形だ」と亀山さんは力を込める。
市観光協会では3月16日に開催するイベントで、市民や工場夜景ファンに「工場夜景の日」を発表する。
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