川崎大師平間寺大山門前に構える久寿餅店「住吉」が、多摩川産の梨を使用したジャム「梨甘露」の販売を開始した。「大師参りのお土産に新たな名物を」と考案された同商品が、地域のさらなる活性化に一役買う。
大師参りのお土産と言えば「久寿餅」や「とんとこ飴」が定番と言われる中、「大師の名が付く、地域の歴史を背景にした名物を生み出したかった」と話すのは、同店を営む株式会社住吉の代表取締役、森明弘さん。大師地域は「長十郎梨」発祥の地で、明治時代には梨の生産が盛んに行われていたことから、梨を使った名物を作ることを思い立ったという。現在区内では栽培されていないため、多摩区で生産されている「多摩川梨」を使用。中でも大ぶりで甘みの強い品種である「新高」を選び、食感が残るよう仕上げた。
森さんは「今は工業地帯となっている場所に果物が栽培されていたという歴史を知ってもらう一助になれたら」と話す。
今後は大師地区の飲食店で、「梨甘露」を活用したメニューや商品を企画している。すでに、昨年末には10店舗を集めて商品の紹介をし、試食をしてもらったところ、検討している店舗もあるという。「地域全体で名物を発信できるようにしたい」と森さんは意気込み、新名物の拡大によって大師地区にさらなる活気が生まれることを期待する。
150グラム、税込540円。なくなり次第販売終了する。発送も受け付けている。次回は梨の収穫時期に合わせて製造を開始する予定だという。問い合わせは同店(【電話】044・288・4437)へ。
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