使い捨て食品容器や包装資材を卸販売する(株)ヨネヤマ(本社・大川町 武井泰士代表取締役)が日進町の旧本社ビルと倉庫をリノベーション(改修)し、新たな複合施設「UNICO(ウニコ)」をつくっている。先月24日にはバスケットボールコートをオープン。同社では年内の全面開業を目指すとし、「まちのシンボルとして若者や起業家を呼び込みたい」と意欲を見せる。
創業の思い出を地域活性に
同社は1946年、小川町で創業。67年、日進町への移転とともに本社ビルを新築した。同社広報担当でプロジェクト事業部長を務める武井雅子さんによると、当時の日進町の中でひときわ大きな建物で町のシンボル的な存在だったという。89年まで同社が本社として使用し、その後は関連会社が利用。昨年からは空きビルとなっていた。
同社創業70周年を迎えるにあたり、旧本社ビルの活用を検討。一時はビルの取り壊しも議論されたが「集団就職で上京した多くの若者たちがここで寝食をともにし、高度経済時代を支えた場。夢と思い出が詰まったビルを取り壊すのはしのびない」と建築会社の助言を得て、鉄筋コンクリート造りの4階建ての旧館と5階建ての新館、倉庫のリノベーションを決断。新施設は、イタリア語で唯一無二を指すという「UNICO(ウニコ)」と名付けられた。
先月24日には第1弾として、倉庫内に開設されたL字型のバスケットボールコート「UNICOコート」がオープン。プロバスケットボール選手・岩佐潤さんによるバスケットボール教室を開くほか、草バスケが楽しめるよう開放する。また、ヨガ、ボクササイズ、ダンス、撮影、各種大会の開催などの多目的スペースとしても活用を目指す。
今後は、新館にシェアオフィスを開設し、旧館にシェアルーム、市民が発明を起こすための工房「ファブラボ」などを開く計画。「起業家を目指す人たちや若者が集える場にしたい」と武井さん。年内の全面オープンを目指すとしている。
施設のある日進町地区は簡易宿泊所が立ち並び、昨年は大きな火災も発生した。「ディープなエリア」とも言われる中、武井さんは「他のエリアから訪れる人たちとこの地で長年愛着を持って暮らす人たちが一緒に暮らせる魅力的な街にしていきたい」と夢を膨らませる。
問い合わせは、UNICOコート(川崎区日進町3の4 【電話】044・211・1711)。
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