川崎区・幸区版 掲載号:2017年5月19日号
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イラク戦争などの戦地で映像を撮り続けるフリージャーナリスト・映画監督

綿井 健陽(たけはる)さん

市内在住 45歳

「世に残す」使命を胸に

 ○…戦地の被害と人権にスポットを当て、主に中東各地の内戦や民族紛争の取材を続け20年。「ニュースは断片的で人々の生活が見えない」と戦争の中に生きる家族に密着した映画でも現地の様子を伝える。その活動や作品が評価され国内外で数々の賞を受けた。「映画を見た現地の方から『自分の人生をみた』と言われたのが特に嬉しかった。映像に残すことで、日本や世界の多くの人に戦地の生活を覚えていてもらいたい」

 ○…ジャーナリストを志したのは高校生の頃。「80年代後半は世界が激動した時代。ベトナム戦争の実態を知ったのが報道だったことも影響を受けた」。新聞記者を目指したが諦め、バイト生活の後、97年からフリーの道へ。まずは取材現場へと、初めて向かったのはスリランカの民族紛争。「右も左もわからない上、ケータイもネットもない時代。不安もあったけどとにかく夢中だった」。週刊誌の記事掲載に始まり、ニュースの中継リポートを機に「映像で世に残す」仕事を続ける。

 ○…大阪府出身。教員の父の影響で「父が読み終わったら自分」と、新聞をよく読む子だった。大学進学で上京し、現在の生活圏は「アクセスが良く商店街もあって便利」という中原区。全国で講演や上映会をする中、市内高校や市民向け講座など地域でも引っ張りだこだ。出張がてら大阪の実家に帰ることも。「昔は危険な地に行く自分を親が心配してたけど、今は80代の親が心配。できるだけ顔を出したいね」

 ○…イラク戦争が始まって以来、中東などで6人の日本人ジャーナリストが命を落としている。「次は自分じゃないかと思うこともあるが、一方で死んでしまってはダメだと、両方の気持ち」と複雑な心境を明かす。「フリーの仕事に引退はない。志を持っている人が続けられる仕事。なるべくたくさんの取材をして伝えることで、少しでも戦争を減らせるかもしれない」。強い意志で戦地に足を踏み入れる。

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