食品包材などを販売する株式会社ヨネヤマ(川崎区大川町/武井泰士代表取締役)が本社として使用していた築54年のビルをリノベーションし、複合施設「unico」として8月、川崎区日進町にグランドオープンする。
unicoは、体育館と、5階建てと4階建てのビル2棟で構成。昨年6月から体育館を先行オープン、飲食店や整骨院などが順次開店した。
同施設は1963年、同社の創業者・故米山市郎さんが社員の衣食住を提供する場所として建設。1989年まで本社として使っていた。約2年前、同ビルを建て替え、買い取る提案が不動産会社からあったが、創業者の孫にあたる武井雅子さん=人物風土記=が「社員の人生を担ってきた歴史のあるビルを残したい」と、別の不動産会社らの協力を得て、改修することを決めた。工事中は地域住民の理解を得ようと、説明会を複数回にわって実施。周辺の清掃活動にも取り組んだ。
改修では当時の味わいを感じられるよう、外観や内観の天井などは壊さずにそのまま活かした。7月中旬に開かれた内覧会には、地域住民や市職員、企業関係者ら約250人が集まり、内部を興味深く見学した。
武井さんは「日進町は、ドヤ街があり、特徴ある地域。駅前に新しいビルが建設される中で、一つくらい古いビルがあってもいい。テナントやシェアオフィスにはみんなで助け合い、古さを面白がれる人に来てもらえれば」と話す。
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