鹿島田地区最大のイベント七夕夜店が今年は中止となった。イベントを主催するかしまだ駅前通商店街振興会の理事会でこのほど決定した。中止の理由は、現状の体制では来場者の安全を確保することが困難になったこと。今回の中止により、34年の歴史に幕が下ろされる可能性もあるという。
七夕夜店は、かしまだ駅前通商店街の利用者への感謝イベントの一環として34年前からスタート。毎年7月の第1週の土曜日に開催していた。25年前からは同商店街を通る片側1車線の道路を全長300メートルに渡り歩行者天国にするなど、近年では毎年1万人以上(主催者発表)が来場していた。
しかし、来場者の増加とともに、安全面についての課題が多く上がっていたという。
300メートルという短い距離に1万人以上もの人が集うため、万が一露店での事故が発生した場合、大きな被害に発展してしまう危険性や、歩行者天国の実施前後の時間では、露店主が歩道で開店・閉店準備を行うため、歩行の妨げとなり車道を歩く来場者が増えていることで交通事故発生の危険性が年々高まっていたという。
安全性の確保について同商店街でも、警備員やボランティアの増員、歩行者天国の延長などを実施してきたが根本的な解決にならず、今回の中止を決めた。
同商店街振興会の境野勇雄理事長代行は「楽しみにしていた方々には本当に申し訳ない。商店街としても非常に残念。ただ来場者の安全を最優先に考えなければならない。事故が起きてからでは遅い」と話す。
地域住民からは「毎年楽しみにしていたお祭り。このまま街の活気も一緒になくなってしまわないかが心配」などの声が聞かれた。
同商店会振興会では「次回以降の開催はまだ未定」としているが、歩行者天国を行うために必要な道路占有許可などを新規に受けることが現在は難しくなっており「今後も開催しない可能性もある」としている。
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