古川町在住の深見政則さん(73)がこのほど、市の文化分野の発展に大きく貢献したとして、「第45回川崎市文化賞」を受賞した。深見さんは珠算塾を経営しながら、「幸落語研究会」の清流亭いしあたま代表として、毎年寄席を開いていることなどが評価された。
文化賞を受賞した深見さんは、アマチュア落語家の「清流亭いしあたま」として、22年間にわたり「さいわい寄席」を主宰。年に2回、幸市民館で寄席を行っており、2013年にはアマ・プロ共演寄席入場者数日本一に認定されており、川崎の名物寄席と言われるまでに発展している。
川崎を舞台にした落語も数多く創作、市の歴史や文化を伝えられているほか、成人学校等でも講師を務めている。また、市内小学校での落語教室や珠算を通じて算数科でそろばん授業を行うなど、子どもの健全育成にも貢献していることなどが評価された。
深見さんは受賞に関し、「身に余る光栄をいただき、これからの自分に大きな責任を感じております」と感想を語った。また、深見さんを支える夫人の幸江さんは「純粋に喜んでおります」と喜びを表した。
深見さんは43年、東京都生まれ。1歳の時、母親の実家があった南加瀬に疎開。50年から現在の古川町に住む。「いしあたま」のペンネームで各新聞の時事風刺コント・川柳欄の常連になり賞を多数獲得した。
その後、そのユーモアセンスを生かして落語家に転身。94年にさいわい寄席の旗揚げ公演を行うと、今年の春までに45回のさいわい寄席を実施してきた。深見さんは「皆様が応援してくれるさいわい寄席を、これからもずっと続けたい。1回1回全力投球で臨んでいく」と目標を語った。
同賞は市の芸術・スポーツ、福祉などの分野の発展に貢献した人に贈られ、今年は5人2団体の受賞が決まった。
文化賞には深見さんのほか、プラネタリウム解説員の河原郁夫さん(85)、地方史・郷土史家の鈴木穆さん(79)、影向寺重要文化財・史跡保存会が受賞。社会功労賞に医療法人社団和光会理事長の渡邊嘉久さん(73)、スポーツ賞に川崎フロンターレ、アゼリア輝賞に作曲・編曲家のやまだ豊さん(27)がそれぞれ選ばれた。(年齢は9月20日時点)
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